生命力を高める生活~腸内フローラ・酵素・ミトコンドリア~

主に腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアで生命力を高める方法について書いています。

皮膚が心と生命に関係している理由―『第三の脳 皮膚から考える命、こころ、世界』

当ブログでは、腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアによって生命力を高める方法について述べていますが、今回は傳田光洋氏の『第三の脳 皮膚から考える命、こころ、世界』を取りあげながら、皮膚が生命や心と関係していることについて書いていきたいと思います。

 

皮膚はからだのなかでも、非常に興味深い部分であるような気がします。

例えば、過度なストレスなどによって精神状態が悪くなると、肌荒れが起きてしまいすし、皮膚に何らかの疾患があると、そのことは心の状態に作用します。

そのため、皮膚に炎症が起こるアトピー性皮膚炎などの病気は心の領域に、メンタル面が深く関係している「うつ」といった症状は、心理カウンセリングだけではなく皮膚にアプローチすることで、何か打開策が見いだせるのではないかと感じています。

 

ところで皮膚は、内臓のようにからだの内側にあるのではなく、からだの外にある印象ですが、傳田光洋氏の『第三の脳 皮膚から考える命、こころ、世界』によれば、皮膚もまた、ひとつの「臓器」なのだといいます。

 

 皮膚は身体を包むためにある。長くそう信じられてきました。しかし二十世紀の終わり頃から、皮膚の様々な能力が明らかになってきました。

 心臓や肺、腎臓、これらは私たちの身体の中で働いている臓器です。身体の欲求に応じて血液を循環させる心臓、その血液に環境から取り込んだ酸素をもたらす肺、血液の中の不用成分を取り除く腎臓、それぞれがその使命を果たし、私たちの命は保たれています。

 皮膚は外側にある「臓器」です。身体と環境のインターフェースとして、皮膚は外部から様々な情報を受け、その情報を身体の中に発信し、環境の変化に対して身体が適応できるようにしているのです。(傳田光洋『第三の脳 皮膚から考える命、こころ、世界』p10

 

傳田光洋『第三の脳 皮膚から考える命、こころ、世界』

 

ちなみに傳田光洋氏は本書『第三の脳 皮膚から考える命、こころ、世界』のなかで、 「こころは皮膚に密接につながっています。実は逆もまた然りで、皮膚はこころに影響を与えるのです」と述べていますが、心は脳だけではなく、内臓にも存在していると考えた場合、外側の臓器である皮膚にも心が宿っていることは十分考えられると思います。

 

そして皮膚は生命の維持においても、非常に重要な役割を担っているといいます。皮膚は火傷なので三分の一を失ってしまうと、死に至ってしまうそうなのですが、傳田氏は本書のなかで、

 

「あえて言えば、絶え間なく変化する環境の中で生きている存在にとって、その境界たる皮膚の方が、生命機能維持のみを考えた場合、脳より上位と言うことも可能かもしれません」

 

と述べています。また、

 

 皮膚は生体にとってその内的「非因果律的」世界を維持、発展させる境界であり、過去から未来へ流れる外の世界の時間の流れから、「未来から過去へ」流れる世界を護るシステムです。(傳田光洋『第三の脳 皮膚から考える命、こころ、世界』p206

 

 これまでのところ、私たちヒトの、最後の形態上の進化は毛をなくしたことらしい。環境に対して直接対峙することになった皮膚は、これからもヒトの運命を左右し続けるかもしれません。しかし言語の発達、視覚情報の発達により、皮膚感覚は暗黙知の世界に姿を隠しています。そのため皮膚の重要性が見えにくくなっている。

 皮膚から生命科学を、そして私たちの未来を見直す時期が来ている、そう信じています。(傳田光洋『第三の脳 皮膚から考える命、こころ、世界』p210

 

 視聴覚が築き上げた人間の社会でも、皮膚感覚は暗黙知として大きな意味をもっています。眼で見た世界では説明がつかないことが、皮膚から考えると理解できる。皮膚が見る世界に思いをはせ、皮膚が語ることに耳を傾けることが、今の私たちに必要だと信じます。(傳田光洋『第三の脳 皮膚から考える命、こころ、世界』p217

 

としています。

 

傳田光洋『第三の脳 皮膚から考える命、こころ、世界』

皮膚と生命

ここで傳田光洋氏が述べていることは少し難しいかもしれませんが、時間の流れ方が異なるとされるカラダの内側と外側の境界に存在している皮膚は、外部環境の変化に耐え、私たちの生命が秩序として維持されるための役割を担っているのだと考えられます。

また、皮膚とはすなわち、私たちの知らない間に、私たちが視覚では捉えきれない世界を感じとっているセンサーであると思います。そしてその皮膚が感じ取った情報は、暗黙知として私たちの心に大きな影響を与えているのではないか、と個人的に感じています。

したがって、普段はあまり意識することがない「皮膚感覚」というものも、生命力を高めることと、実は深く関係してくるのではないでしょうか?

 

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『「原始人食」が病気を治す』は今までの食生活を見直すための一冊

当ブログでは、腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアによって生命力を高める方法について述べていますが、今回は﨑谷博征氏の『「原始人食」が病気を治す ヒトの遺伝子に適合した物だけ食べよう』マキノ出版)を、今までの食生活を見直し、生命力を高めていくための一冊として紹介していきたいと思います。

 

では、なぜこの﨑谷博征氏の『「原始人食」が病気を治す ヒトの遺伝子に適合した物だけ食べよう』がオススメの一冊なのかといえば、この本は、私たちが普段行っている何気ない食生活を見直すきっかけを与えてくれるからです。

 

 人類が動物性の食事を開始し、エネルギー摂取を高めた約260年前から、約1万年の農耕革命に至るまで、人類は同じ傾向の食事を続けてきました。1万年前に起こった農耕革命と動物の家畜化が、私たちの食事内容を激変させたのです。

 人類の進化、遺伝子の適応化という大きなタイムスケールの中では、1万年という期間はまだほんの一瞬です。そう、1万年前から現代社会までのライフスタイルの激変に、遺伝子はまだ追いついていません。この不適合によって、肥満をはじめとした多くの慢性病はつくられているのです。

 原始人食では、この二百数十万年続けてきた食事内容をベースに、そこに日本の伝統的な発酵食を取り入れました。(『「原始人食」が病気を治す』 﨑谷博征 マキノ出版 p4

 

"﨑谷博征『「原始人食」が病気を治す』/

﨑谷博征『「原始人食」が病気を治す ヒトの遺伝子に適合した物だけ食べよう』マキノ出版

 

本書『「原始人食」が病気を治す』では、「推奨する食品」「控える食品」「絶対に食べてはいけない食品」がリストアップされていますが、細かく制約されているカロリー制限や糖質制限によってストレスを溜める必要はありません。なぜなら原始人は、いちいち数字を気にするカロリー制限や糖質制限を行っていないからです。

 

 原始人食においても、やはり糖質はある程度制限します。しかし、患者さんが悩んでいる症状がかなり重症のものでない限り、厳格な糖質制限は行いません。大半の方は、糖質もある程度の量は摂ってよいことになっています。(『「原始人食」が病気を治す』 﨑谷博征 マキノ出版 p131

 

 また、原始人食では、ほんの一部を除き、新鮮な野菜や果物を摂ることをむしろ積極的に奨励しています。なぜなら、新鮮な野菜や果物には、ミネラルやビタミン、フィトケミカル(植物栄養素)など、健康を増進させる効果のあるものが豊富に含まれているためです。(『「原始人食」が病気を治す』 﨑谷博征 マキノ出版 p131

 

また、普段からスーパーやコンビニエンスストアで食材を買って食べている方にとっては、この『「原始人食」が病気を治す』に書かれている内容を、いきなり100%実践するのは難しいと思われますが、本書では「原始人食」を始めるにあたって、

 

「①赤肉、鶏肉、魚介類、野菜、果物、日本の発酵食を食事の中心とする

②①の食事内容を8割方守る。」

 

という基本が提示されています。

 

 「原始人食」を始めるためには、何から手をつけたらいいでしょうか?

 これは、極めて簡単です。原始人食では、食事に含まれるエネルギー(カロリー)や糖質などを知るための面倒な計算は必要ありません。

 基本ルールは、以下の2つです。

 

①赤肉、鶏肉、魚介類、野菜、果物、日本の発酵食を食事の中心とする

②①の食事内容を8割方守る。

 

 この基本を守っていれば、自分の適性体重になります。多くの人は適正体重よりも体重があるために、体重は落ちていくことでしょう。(『「原始人食」が病気を治す』 﨑谷博征 マキノ出版 p168

 

日頃の食生活を見つめ直すための「原始人食」

私自身、実際に原始人食を実践できているのかといえば、自信をもってイエスということは出来ませんので、この本に書かれている食事法の内容を、この記事を読んでくださっている方に押しつけるつもりはありません。

しかし、この﨑谷博征氏の『「原始人食」が病気を治す』は、生活習慣病の原因になるような現代人の食生活を見直すとともに、自分のなかの食への常識を疑うことで、より健康的な毎日を送っていくためのきっかけを与えてくれるように思います。

これは食生活に限らないことですが、自分が常識として正しいと思っていたことも、実はマスメディアなどの強い影響によりそう思いこまされていたということは多々あります。

つまり、この本に書かれている内容を全て実践できなくても、これまでの自分の食生活を考え直すという点では、非常に役立つ一冊なのです。

 

ちなみに本書は2013年に出版されていますが、近頃、﨑谷博征氏は『「プーファ」フリーであなたはよみがえる!  生命場を歪ませるアルデヒド』(鉱脈社)や『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』(風詠社)など、これまでの健康常識を覆すような興味深い書籍を出版されています。

 

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『縄文人の世界観』 大島直行 著

当ブログでは、腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアによって生命力を高める方法について述べていますが、今回は大島直行氏の『縄文人の世界観』を、生命力を高めるための一冊として紹介していきたいと思います。

 

なぜこの大島直行氏の『縄文人の世界観』(国書刊行会をこの記事で取り上げようと思ったのかと言えば、生命力を高めて幸せに生きるためには、縄文人が持っている「非合理的思考」や縄文人の生き方から学ぶことは多いと感じたからです。簡単にいえば、縄文人は自分たちの世界を何でも、「再生」のシンボルとして表現したということなのです。

 

ちなみに「非合理的思考」とは、私たち現代人が当たり前のように行っている「合理的思考」とは、正反対に位置する思考形態です。「合理的思考」とは、理にかなっている思考方法というべきか、例えば物を買う時に、損得を考えたり、コスパを重視したりすることを指します。大ざっぱにいえば、何か物事を成し遂げようとした際に、論理を重視し、頭のなかであれこれと計算することだと言えます。

一方、非合理的思考とは、常識と呼ばれるものから見たら、一見荒唐無稽や眉唾とも思える、「頭がおかしい」「普通じゃない」「非常識」な思考形態のことです。しかしたとえば何か悪いことがあった時にお祈りしたり、占いやおまじないに頼ったりすることがあると思います。これらは科学的立場から見たら、それこそ論拠がない荒唐無稽なことのように思われがちですが、このお祈りや占い、おまじないなどは、実は「非合理的思考」と深く関係しています。

 

 人間は、誰もが合理的思考だけでなく非合理的な思考能力をも併せ持っています。人間は、生きる時代や地域に合わせて、二つの思考能力を使い分けてきただけなのです。二つの思考能力の使い分けは、生まれ育った自然環境や社会環境によって左右されます。ただし、非合理性が原始的だと解釈するのは偏見に過ぎません。(大島直行『縄文人の世界観』 国書刊行会 p235

 

 私たち現代人は、合理的思考をよしとして、非合理的なものの考え方を極力排除しようとします。けれども、このように合理的思考が卓越するのは、じつは、農耕社会や牧畜社会が出現してからなのです。自然環境に手を加え、社会的にそれを維持しようとする場合、どうしても合理的思考でなければ、システマティックに事が進まないからです。日本列島で合理的思考が優越するのは、およそ二二〇〇年前の弥生時代からなのです。(

 

 

大島直行『縄文人の世界観』

大島直行『縄文人の世界観』国書刊行会

 

縄文人と再生

大島直行氏の『縄文人の世界観』の主張は一貫しています。それは、縄文人は土器、土偶、祭祀具、住居、施設など、様々なものを「再生」のシンボリズム(「月ー子宮ー水ー蛇」)として表現したということです。

 

 なぜ縄文人が、再生のシンボリズムを、道具だけでなく施設にまで壮大なスケールで表現したのか、そのわけも理解できるのではないかと思います。それは、再生に対する果てしない希求(信仰)にほかなりません。縄文人にとっては、再生信仰こそが、すべてだったのです。(大島直行『縄文人の世界観』 国書刊行会 p244

 

 縄文人の思想を支えているのは、非合理的思考がつくり出した神話的世界観です。神話的世界観をバックボーンに存在し続けた縄文人の思想とは、果たしてどのようなものだったのでしょうか。

 それは「月のシンボリズム」に象徴されるように、「死の否定」への理論武装にほかなりません。縄文人にとって、生存の証は〝死なない〟ことだったのです。自然科学や人文科学的な知見をもたない彼らの理論武装は、ただひたすら「野生の科学」としての神話を研ぎ澄ますことでした。しかし、それは見事なまでの理論武装でした。そして、彼らが神話的な世界観を背景に組み立てたのが、再生のための思想だったのです。(大島直行『縄文人の世界観』 国書刊行会 p253

大島直行『縄文人の世界観』

これからの時代を生き抜く智慧を縄文人から学ぶ

縄文人は「月ー子宮ー水ー蛇」といった「不死」「再生」のシンボリズムの体系を、世界観として土器や住居などに表現してきたようです。

縄文土器や土偶には円や楕円、渦巻きなどが多いのはそのことを意味すると、大島氏は縄文人の世界観を読み解きます。そして大島氏が縄文人の思考を一貫して非合理的思考優先で読み解くのは、これまで考古学者の多くが、縄文人の非合理的思考に目を向けるよりも、利便性などをはじめとした合理的思考を前面に出した現代人特有の見方でしか、縄文人の世界観を読み解けなかったことに異議を唱えようとしているからです。

 

 これまで、縄文時代がなぜ一万年間ものあいだ続いたのかという問いには、誰も明快に答えられませんでした。せいぜい豊かな環境にあったから、というステレオタイプの回答が関の山でした。縄文文化が長い間継続したのは、縄文人以外の誰も経験したことのない根源的な思想である「再生思想」を、この日本列島において確立し、それを継続したからにほかなりません。

 人間は、哲学、宗教、科学がなくても知的に生き抜くことができるということを、私たちは縄文人から学ぶべきです。(大島直行『縄文人の世界観』 国書刊行会 p254

 

大島直行『縄文人の世界観』

 

私自身も、社会を生きていくうえで合理的思考は必要だとは思いますが、何でも欧米流の「論理」重視で頭でっかちにならず、古代日本の叡智に目を向け、そこから非合理的思考を学ぶことも、「生命力」を再生するためにこれからの時代には大切になってくると個人的に感じます。

 

 

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『腸活 酵素断食』 白石光彦 著

当ブログでは、腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアによって生命力を高める方法について述べていますが、今回は白石光彦氏の『腸活 酵素断食』をオススメ本として紹介していきたいと思います。

 

薬剤師・光る堂代表取締役である白石光彦氏の『腸活 酵素断食』は、酵素断食を始めてみたい方にオススメの一冊であるといえます。その理由は、酵素ドリンクを用いた断食(ファスティング)の効果効能が、分かりやすく説明されているからです。

 

白石光彦『腸活 酵素断食』

白石光彦『体重12kg減 みるみる病気が治る 腸活 酵素断食』 主婦の友インフォス

 

現代社会は様々な食べ物が溢れていることから、どうしても食べ過ぎの傾向になってしまっていると考えられます。そのため、時々食べない時間を作る断食(ファスティング)を行って、空腹を味わうことは、体内や腸内の環境を整えるために大切になってくるように思われます。

また、食べ物を体内に入れてばかりいると、からだは入ってくるものをスムーズに排泄できなくなってきます。そのため、からだには慢性疲労や不眠症など様々な不調が起きてくると考えられます。

しかし断食を行うと、1~2日の飢餓状態によって細胞の浄化作用があるオートファジーが働き、細胞が新しく生まれ変わるとされています。

 

この断食の効果について、白石氏は本書『腸活 酵素断食』のなかで以下のように述べています。

 

 断食を行うと、まず、食べ物からの余分な糖や脂質の摂取が抑えられて、血液中にだぶついている血糖や中性脂肪コレステロールなどを減らすことができます。

 すると、体についた余分な脂肪がエネルギーとして利用されやすくなり、どんどん消費されていきますし、腸内での悪玉菌の増殖も抑えられます。

 また、断食をすることで胃腸や肝臓、腎臓をはじめとする内臓の働きがよくなり、知らないうちに体にため込んでしまった老廃物や食品添加物、洗い流しきれなかった農薬などの有害物質のデトックス(排毒)を促すことができます。

 人間の体には自らの力でデトックスを行う自浄作用があり、老廃物や食品添加物も普段から、ある程度は体外へ排出されています。

 しかし、多くの人の場合、食べ過ぎのせいで内臓たちは消化・吸収といった仕事にかかりきりになっており、働き過ぎの状態ですから、デトックスが追いついていません。

 断食で、普段は食べ物の消化や吸収をするために休まず働き続けている胃腸や、アルコールや食品添加物の分解に必死で機能している肝臓などに休息を与えて、排泄と解毒に専念させましょう。(白石光彦『体重12kg減 みるみる病気が治る 腸活 酵素断食』p38~39

 

白石光彦『腸活 酵素断食』

断食に酵素ドリンクを用いる理由

このようにデトックスによって体内環境をリセットするために、時々断食(ファスティング)を行うことはこれからの時代に必要になってくると、私自身は感じているのですが、ではなぜ断食(ファスティング)に酵素ドリンクを用いる必要があるのでしょうか?

このことについては、白石光彦氏は『腸活 酵素断食』のなかで、

 

「水だけの断食は、安全性に乏しく、一人で実践するのに向かない。」

「つらく感じてしまうと、むしろマイナスになる場合も。」

酵素断食は、低血糖や栄養不足の心配が少なく、安全に実行できる。」

「ただの断食より高い効果が得られて、空腹感が心地よい。」

 

といったことを挙げています。

また、酵素ドリンクを用いた断食には腸内環境を改善したり、腸内細菌の集まりである腸内フローラのバランスを整えたりする効果もあると述べており、腸管のバリア機能の低下と病気の関係など、腸内環境の大切さについても詳しく説明されています。

 

白石光彦『腸活 酵素断食』

酵素断食を実際に行うには?

では実際に酵素ドリンクを用いた断食(ファスティング)を行うのはどうすれば良いのでしょうか?

 

ここでは白石光彦氏が『腸活 酵素断食』のなかで初心者向けに掲載している酵素断食のやり方を紹介してみます。

 

 続ける期間は、まずは3日間です。

 朝食や昼食の代わりに、100ml程度の酵素ドリンクを飲みます。

 水か白湯で薄めて、ゆっくりとかむように飲むのがコツです。

 夕食は、通常通りの食事をよくかんで食べましょう。

 

(白石光彦『体重12kg減 みるみる病気が治る 腸活 酵素断食』p108)

 

また「事前に知っておきたい注意点」として氏は、

 

  • 酵素断食中は水分の不足に注意すること」
  • 「持病のある人は、主治医の指示に従うこと」
  • 酵素断食中、激しいスポーツや、長時間の入浴は避けること」

 

を挙げています。

しかし酵素断食を本格的に実践したい方は、より詳しい方法が白石光彦氏の『腸活 酵素断食』に書かれていますので、実際に読まれることをお勧めします。

 

そのほか、酵素ドリンクを選ぶ目安として、

 

・50種類以上の野菜や果物、木の芽、海藻など、なるべくたくさんの素材からエキスを抽出しているもの

・それらのドリンクを、杉樽などを使って長期間かけて熟成・発酵させたもの

食品添加物が入っていないもの

   (白石光彦『体重12kg減 みるみる病気が治る 腸活 酵素断食』p116)

 

を挙げています。

 

以上、ここまで白石光彦氏の『腸活 酵素断食』について述べてきましたが、本書は酵素ドリンクを用いた断食に関心がある方に、ぜひ手に取ってみていただきたい一冊だといえます。

 

体重12kg減 みるみる病気が治る 腸活 酵素断食

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『食物養生大全 「食」による病気治しの考証』 鶴見隆史 著

当ブログでは、腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアによって生命力を高める方法について述べていますが、今回は鶴見隆史氏の『食物養生大全 「食」による病気治しの考証』を紹介していきたいと思います。

 

鶴見隆史氏は日本における酵素栄養学に第一人者として知られており、私自身も『酵素の謎』や『現代版 食物養生法』など、鶴見氏の著作に影響を受けてきた一人ですが、その鶴見氏による新著『食物養生大全 「食」による病気治しの考証』は、私たちが日頃行っている「食」と健康や病気の関係について詳しく知るために最適な一冊であるといえます。

 

鶴見隆史『食物養生大全』

鶴見隆史『食物養生大全 「食」による病気治しの考証』 評言社

 

鶴見隆史氏はすでに『新食物養生法』(第三書館)やその改訂版である『現代版 食物養生法』(評言社)を出版していますが、「今回の『食物養生大全』は、改訂というより全面書き直しであり、前著2冊の80%以上内容を新たにして、多くのことを加筆」したといいます。

 

鶴見隆史『食物養生大全』

 

また鶴見氏が「「大全」の書名に恥じないものであると確信している次第」と述べているように、本書『食物養生大全』の内容は、桜沢如一氏のマクロビオティックなど、これまでの栄養学の問題点や西洋医療の欠点などを見直しながら、東洋に伝わる食養生の考え方を、最新の栄養学を踏まえつつ、より深化させた集大成的な一冊であるといえます。

 

鶴見隆史『食物養生大全』

 

私たちのからだは食べたもので構成されているのは確かですし、食べ物は心にも影響を与えます。しかし何を食べれば心身ともに健康になれるのか、という問いの答えは、誰もが知りたいと思いますが、食べ物と健康の関係には体質の個人差や風土、嗜好などの問題があるため、「~を食べれば健康になれる」とシンプルな答えを導き出すのは難しいと考えられます。

そのため医師や栄養士など専門家の方たちが書いた健康本はそれぞれどこか主張が食い違っているもので、食と健康の問題に関して100%正しいことを述べることは不可能だと思われます。

 

鶴見隆史『食物養生大全』

 

では鶴見隆史氏は食と健康の問題に関して、どのように述べているのでしょうか?

氏は本書『食物養生法』のまえがきにおいて、以下のように述べています。

 

 私の言う「真の予防法」「真の健康法」を一言で述べると、「抗酸化な生き方」に尽きるでしょう。科学の絶対の法則のひとつは「エントロピーの法則」です。万物は誕生すると同時に「酸化」に向かっていきます。人間もあらゆる動植物も、そして無機物でさえもエントロピーを増大させていく。つまり、酸化し錆びていくわけです。人体にとっての錆び=酸化とは、老化し病気になっていくことを意味しています。逆に言えば、抗酸化な生き方をすれば病気から遠ざかるということです。(鶴見隆史『食物養生大全 「食」による病気治しの考証』 評言社 p4)

 

 抗酸化な生き方をするためには、具体的には「食生活の内容をよくする」「ライフスタイルをよくする」「腸の状態をよくする」「抗酸化力のある食物やサプリメントを摂取する」「体を芯から温める」「思いをよくしてマイナス思考を少なくする」ことなどが挙げられます。(

 

鶴見隆史『食物養生大全』

 

このように鶴見氏は健康というものについては、老化や病気の原因になる酸化を防ぐ「抗酸化」が大事であるという、割とシンプルな考え方を提示しています。

では具体的には日頃の食生活において、どのような食事をし、どういった食品を避ければ良いのかということについては、「糖化」による血液の汚れや、肉食による高タンパクの問題、食の陰陽や腸の重要性、酵素ファスティング(断食)の効用など、健康についての話題のほとんどが網羅されている本書『食物養生大全』を実際に読んで考察していただきたいと思います。

 

先程述べたように、本書の内容が、病気を防ぎ、健康を維持するために100%正しいかどうかは分かりません。しかし下手に「ベストセラー」と呼ばれる健康本を何冊も買い漁ったり、テレビ番組で紹介されている食事の健康法を鵜呑みにしたりするよりは、この鶴見隆史氏の『食物養生大全』を一冊ご自宅に置いていたほうが、健康のために非常に有益であると個人的には思います。

 

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『自由への旅 「マインドフルネス瞑想」実践講義』 ウ・ジョーティカ 著

当ブログでは、腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアによって生命力を高める方法について述べています。

 

前回の記事では「執着を手放すことがマインドフルネス瞑想で<世界>を感じるコツ」であるということについて書きましたが、今回はマインドフルネス瞑想を深めるために最適の一冊として、ウ・ジョーティカ氏の『自由への旅 「マインドフルネス瞑想」実践講義』という本を紹介したいと思います。

 

私自身は、瞑想に関する本は何冊も読んできましたが、特にこのウ・ジョーティカ氏の『自由への旅 「マインドフルネス瞑想」実践講義』(魚川 祐司 訳)は、マインドフルネス瞑想をより理解したり深めたりするためにオススメの一冊です。

 

『自由への旅 「マインドフルネス瞑想」実践講義』 ウ・ジョーティカ

ウ・ジョーティカ『自由への旅 「マインドフルネス瞑想」実践講義』 魚川 祐司 訳 新潮社

 

なぜなら『自由への旅 「マインドフルネス瞑想」実践講義』には、マインドフルネス瞑想の本質が、(理論的な解説がなされつつも)ウ・ジョーティカ氏の非常に日常的で平易な言葉で書かれているからです。

 

本書の内容は瞑想合宿(リトリート)に先立って行われた連続講義ですが、マインドフルネス瞑想を実践するにあたって、何度も読み返したい一冊であるように思われます。

その理由は、マインドフルネス瞑想は、シンプルであるがゆえに、マインドフルネス瞑想の中身を真に理解して実践するには難しいからです。

 

 いま私が説明していることは、実のところ

 とてもシンプルです。しかし、シンプルなことを行うのが難しいのです。

 私たちは、物事をどんどん複雑にしてしまう。

 瞑想をするというのは、とてもシンプルなこと。それができますか?

 あなたは、シンプルになろうとしていますか?

(ウ・ジョーティカ 『自由への旅 「マインドフルネス瞑想」実践講義』 魚川 祐司 訳 p190)

 

『自由への旅 「マインドフルネス瞑想」実践講義』 ウ・ジョーティカ

 

マインドフルネス瞑想について、生成消滅のプロセスをあるがままに観察するということを、ただ知識として頭で分かっているつもりでも、実践するとなると、すぐに自分自身が執着や雑念に囚われてしまいます。またマインドフルネス瞑想を実践するにあたっては「分かっているつもり」になったり、概念を弄んだりすることが最大の落とし穴であったりします。

 

 生成消滅を観察することができた時、

 不幸な思いが心に生じても、それは消滅するということを、

 あなたは知ることができる。

 あなたはそれについて何もする必要がない。

 何らかの種類の欲望が生じた時でさえ、

 あなたはただそれを注視することができ、するとそれは消えていく。

 その心の状態に基づいて行動することを、あなたは強いられていないのです。

 あなたはその心の状態に従う必要がない。

 選択することができるのです。

(ウ・ジョーティカ 『自由への旅 「マインドフルネス瞑想」実践講義』 魚川 祐司 訳 p275)

 

『自由への旅 「マインドフルネス瞑想」実践講義』 ウ・ジョーティカ

 

そのため本書の使い方としては、一度通読しただけで理解したつもりになるのではなく、マインドフルネス瞑想を実践しながら、何度も本書を繰り返し読み、マインドフルネス瞑想の本質を理解していくのが良いと思います。

 

 手を放した瞬間に、あなたは自由です。

 私たちは自由を求めるが、同時に対象にしがみついてもいる。

 「自由になりたい、自由になりたい」

 にもかかわらず、なぜ私たちは手を放さないのでしょう?

 (ウ・ジョーティカ 『自由への旅 「マインドフルネス瞑想」実践講義』 魚川 祐司 訳 p415)

 

 

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執着を手放すことはマインドフルネス瞑想で<世界>を感じるコツ

当ブログでは、腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアによって生命力を高める方法について述べていますが、今回は「執着を手放すことがマインドフルネス瞑想で<世界>を感じるコツ」であるということについて書いていきたいと思います。

 

マインドフルネス瞑想を始めてみても、なかなかうまくいかないという方は、実は何かに「執着」してしまっています。マインドフルネス瞑想している間は、「今」の瞬間に気づきを向けるようにしますが、頭のなかで「思考」を巡らしてしまっていると、なかなか今の瞬間に気づくことが出来ません。

 

その心ここにあらずの状態は、大ざっぱに「煩悩」や「雑念」と呼んでも良いのでしょうが、何かに対して思考してしまっていることは、実はその思考の対象に対して「執着」してしまっていることなのです。

そしてそのことが、煩悩や雑念、さらには「苦」を生みだしてしまうのです。

そのため、執着を手放すことが出来れば、思考はおのずとストップし、視覚や聴覚、嗅覚や触覚などの感覚で世界を捉えやすくなります。

 

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しかし「執着」を手放すことは、そう簡単ではありません。

なぜなら、人であれ物であれ出来事であれ、自分にとって大切なものほど、「執着」してしまうからです。

何よりも大切だと思う家族や友人、恋人などへの執着を簡単に手放すことが出来るでしょうか? また、自分がこれまで大切にしてきた物やコレクションの執着を、「断捨離」だと決断して、捨てることが出来るでしょうか?

 

多くの人にとっては、執着の対象を実際に手放すことは難しいのです。また「執着」が強ければ強いほど、その対象を失うことの恐怖や苦しみは、大きくなると考えられます。

 

しかし、執着を手放すことが出来なければ、マインドフルネス瞑想で今の瞬間に気づきを向けようとしても、途中で「思考」を巡らしてしまい、今の瞬間への集中が途切れやすくなってしまいます。

 

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ではどうすれば、マインドフルネス瞑想によって、<世界>を思考ではなく感覚のみで捉えることが出来るのでしょうか?

 

そのコツはやはり「執着」を思い切って手放してみることなのです。

しかし、実際に執着の原因になっている対象(人や物、仕事、お金など)に対して永遠の別れを告げる必要はありません。

そうするのではなく、たったの1分間だけ、執着している対象から離れ、代わりに感覚を研ぎ澄ますのです。

 

あれこれと考えすぎて生きること自体に疲れてしまったら、考えすぎてしまっている対象のこと(人や物、仕事、お金など)について1分間で良いので考えるのを止めて、ゆっくりと呼吸していることに集中してみる。スマホやテレビからの情報もシャットダウンし、自然の中に身を浸し、そして、音や風、匂いなどをシンプルに五感で感じてみる。

 

執着を手放すための1分間は、何かを失うことを怖れる必要はありません。

 

そのことが、執着を手放して、マインドフルネス瞑想で<世界>の瞬間を感じるコツなのです。それと同時に、心身が疲れ切った時、ストレスから解き放たれ、生命力を回復させるコツでもあるのです。

 

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