生命力を高める生活~腸内フローラ・酵素・ミトコンドリア~

主に腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアで生命力を高める方法について書いています。

水素分子(H₂)と水素水が生命力を高めるわけ

当ブログでは、腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアによって生命力を高める方法について述べていますが、今回は水素分子(H₂)と水素水が生命力を高めるわけについて書いていきたいと思います。

 

水素分子(H₂)と水素水が生命力を高める

 

近年、水素分子(H₂)はアンチエイジング生活習慣病の予防に効果的だといわれるようになり、その水素分子が溶け込んだ水である「水素水」がブームになりました。

では、水素分子のどのような点が注目されたのかといえば、それは水素分子(H₂)が細胞内の必要な場所に素早く到達して、悪玉活性酸素である「ヒドロキシルラジカル」を選択的に除去するということです。

そしてこのことはミトコンドリアの研究で知られる太田成男氏の研究チームによって2007年に明らかにされました。

 

 人の身体を老化させる大きな敵は、「酸化」「糖化」「炎症」です。これらが細胞そのものを錆びさせ、器としての身体を蝕み、病気や老化へと導く諸悪の根源であることは、少し勉強している医学者であれば、誰もが知っていることです。

 なかでも、もっとも身体に悪影響を与えているのが「活性酸素」です。その活性酸素の解毒に高い有効性を示すのが「水素」であることが、ここ十年で証明されつつあります。「水素」は究極の抗酸化物質であり、細胞レベルの解毒を助ける力を持っています。つまり、「水素治療」を行うことで、身体の「老化」を抑制することが可能だといえるのです。(辻直樹『なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング』p24

 

活性酸素はある程度は体内に必要ですが、増えすぎると、細胞の老化を促したり、万病の原因になったりするとされています。また生命力の低下の原因にもなります。

その活性酸素を除去するためには、抗酸化作用があるポリフェノール類を摂ることが有効だとされていますが、ポリフェノール類をはじめとした抗酸化物質は、悪玉活性酸素だけではなく、善玉活性酸素も除去してしまう可能性があるといわれています。

水素分子(H₂)は悪玉活性酸素ヒドロキシルラジカル」を選択的に除去

しかし水素分子(H₂)には、代表的な悪玉活性酸素である「ヒドロキシルラジカル」を選択的に除去してくれるという利点があるのです。

 

 水素の抗酸化力は適度なので、生体に必要な活性酸素を除去しないことが利点です。

 活性酸素は全部悪者であるように思われることが多いのですが、生体で必要な活性酸素もあり、細胞の中で様々な役割を果たしています。例えば、精子の形成、血管の修復、傷の治癒などに必要で、身体を鍛えるのにも使われます。これを善玉活性酸素の酸化力は極端には強いわけではありません。

 水素の抗酸化力は、従来のビタミンCやEに比べると強くありません。従来の抗酸化物質は、すべての活性酸素を消去しますので、とりすぎに注意する必要があります。しかし、水素は、善玉活性酸素とは直接反応しないので、代謝を乱すことがないのです。

 一方、水素は、酸化力が非常に強く破壊力が強い悪玉活性酸素と直接反応して消去します。(太田成男『ここまでわかった 水素水最新Q&A』p85~86

 

ここまでわかった 水素水最新Q&A

太田成男『ここまでわかった 水素水最新Q&A

 

水素分子の抗炎症作用や抗アレルギー作用

また、一般的に水素分子の効果としては、この「抗酸化作用」が知られていますが、それ以外にも、抗炎症作用や抗アレルギー作用、代謝改善作用などもあることが分かってきたといいます。

 

 研究が進むにつれ、研究を始めた時に想像していたよりもはるかに多くの効果があることがわかってきたのです。

 最初は、水素の抗酸化作用に着目していたのですが、炎症を抑える作用、アレルギーを抑える作用、エネルギー代謝を活発にする作用、細胞死を抑制する作用があることが次々と発見されました。

 抗酸化作用については、水素の直接の抗酸化作用だけでなく、水素が体内になくなった後でも、長時間にわたって抗酸化作用を示すこともわかってきました。(太田成男『ここまでわかった 水素水最新Q&A』p51~52

 

 活性酸素は脳神経系、呼吸器系、循環器系、消化器系、血液系、内分泌系から眼、鼻、歯、骨、皮膚に至る、ほとんどすべての器官や組織の病気に関わっており、水素はその多くの場合に有効に働くことが知られてきました。水素の効果は、その大きさも広がりも予想をはるかに超えるものだったのです。さらにその後の研究で、水素には抗酸化作用だけではなく、抗炎症作用、抗アレルギー作用、代謝改善作用などがあることも知られてきました。深井有『水素分子はかなりすごい』p26

 

  「水素」が活性酸素の発生を抑えることによって、体内で起こるさまざまな「炎症」が抑止され、組織や細胞、血管などが「糖化」するのを防ぐことができます。体調が悪くなるとき、どこかが痛むとき、体内では「酸化」「糖化」「炎症」が起きています。この三つの劣化作用を放置しておけば、細胞も臓器も老化の一途をたどってしまうわけですが、「水素」を使えば老化を抑制することが可能です。(辻直樹『なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング』p6

 

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抗酸化物質としての水素水が生命力を高める

しかし、水素分子(H₂)には抗酸化作用や抗炎症作用があるからといって、水素分子が含まれている水素水や水素サプリメントを摂るだけで、万能薬のようにみるみるうちに病気が治ったり、体調が改善されたりするとは考えにくいと思います。

では、どのように水素水や水素サプリメントを利用すれば良いのかといえば、毎日の生活において、余計なもの、不必要なものを最初に減らしたうえで、カラダに必要なものとして水素をプラスしていくのです。

 

 私が行なっているアンチエイジングは、病気にさせる、あるいは老化を促進させるものを身体から抜く、「ディフェンスの治療」からスタートします。身体にとって不要なもの、害になるものを解毒したうえで、その人にとって必要なものをプラスするという考えです。解毒するためには、食べ物や生活習慣を変える必要性があります。そのうえで、解毒にも有効だとされている「水素」を利用するのです。(辻直樹『なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング』p36

 

なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング

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水素分子はミトコンドリアを元気にする

ここまで水素分子の抗酸化作用について述べてきましたが、なぜ水素分子が含まれた水素水や水素サプリメントが生命力を高めることにつながってくるのかといえば、やはり「ミトコンドリア」の存在に行きつくように思います。

 

水素水ブームの火付け役である太田成男氏は、そもそもミトコンドリアの研究者であり、『ここまでわかった 水素水最新Q&A』のなかで、

 

 水素が、あらゆる臓器であらゆる症状に効果がある、という従来の常識とは異なる概念を受け入れる感性は、ミトコンドリア研究、特にミトコンドリアの病気に関する研究によって培われました。

 ミトコンドリアに異常が生じた時は、全身に異常が生じますが、非常に複雑です。あらゆる臓器に、あらゆる時期に、あらゆる症状が複雑に生じるのです。

 そのため、水素が、あらゆる臓器に、あらゆる時期に、あらゆる症状を改善したとしても、ミトコンドリア病の症状を知っている私にとって、受け入れやすい現象だったのです。(太田成男『ここまでわかった 水素水最新Q&A』p59

 

と述べています。

 

また、瀬名秀明氏との共著『ミトコンドリアのちから』のなかで、水素に関して、以下のように述べています。

 

 培養細胞にアンチマイシンAという物質を添加すると、第4章でも述べた電子伝達系の複合体の働きが一部阻害されて、スーパーオキシドや過酸化水素が発生し、さらにそこからヒドロキシルラジカルもできてくる。それら活性酸素の発現量を、細胞の染色技術を駆使して測定しつつ、溶液に溶かした水素ガス(水素分子)を添加したときにどうなるかを調べた。(太田成男・瀬名秀明ミトコンドリアのちから』 p220

 

すると水素ガスはヒドロキシルラジカルだけを選択的に減らすことが確かめられた。しかも水素分子はミトコンドリアの中だけでなく核の中のヒドロキシルラジカルも除去して、細胞のミトコンドリアと核の両方を守ることもわかったのである。これは水素分子が非常に小さいため、生体の脂質膜を容易に通り抜けることができるからだ。他のいくつかの測定方法でも注意深く調べてみたが、やはり水素分子がヒドロキシルラジカルを選択的に除去し、スーパーオキシドや過酸化水素には影響を及ぼさないという結果が得られた(太田成男・瀬名秀明ミトコンドリアのちから』 p220~221

 

 おそらく水素分子の効果効能はミトコンドリアを助けることとつながっていると考えられ、そのことが生命力を高めることにも関係してくるように思われます。

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水素分子医学のこれからの可能性

最後に、理学博士の深井有氏は、水素の医療効果の最前線に迫った『水素分子はかなりすごい』(光文社新書)のなかで、

 

 筆者は水素分子医学の専門家ではありませんが、物理学・地球科学の立場から水素の研究に携わってきたので、水素・重水素の生理作用についても大きな関心を持ってフォローし続けてきました。そして最近、水素の生理作用についての地道な研究と、浅薄な水素水ブームとの乖離が年を追って大きくなっていくのを黙って見ていられなくなって、この本を著すことにしたのです。この本がそのギャップを埋める助けとなることを切に願います。今後、水素分子医学が進歩するにつれて、その内容は深く広くなっていくのでしょうが、それでもこの本はそれを理解するための基礎として、変わらぬ価値を持つものと信じています。(深井有『水素分子はかなりすごい』p262)

 

と述べていますが、深井氏が述べているように、「水素の生理作用についての地道な研究と、浅薄な水素水ブームとの乖離が年を追って大きくなっていく」のは確かだと思われます。

 

水素分子はかなりすごい

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以前の記事でも書きましたが、水素分子の効果効能が病気の予防や健康維持のために大きく貢献するのであれば、水素水の効果を最初から「インチキ」や「トンデモ」だと思い込んでいる一部の人たちによって、水素水が一過性のブームとして終わらせられてしまうのは非常にもったいないことだと感じます。

 

 今までの研究結果の中には、従来の医薬品と水素の効果を比較して、医薬品をしのぐ結果が発見された例がたくさんあります。しかも、副作用がほとんど認められません。効果が顕著であればあるほど副作用があるというのが従来の常識でしたから、今までの常識とはずいぶん違います。

 少なくとも、動物実験においては、水素の効果は間違いないと断言できる段階にまで達しています。

 これらの研究を実際にヒトに応用するとなると、臨床試験が必要となります。ヒトを対象とすると、さらに慎重に慎重を重ねなくてはなりません。

 現在は、先導的研究として臨床試験の20歳以上の論文がすでに発表され、これから次々とヒトを対象とした研究結果が報告されることになっています。

 おそらく、近い将来には、多くの病気の治療と病気発症のリスク低減について、ヒトに対して有効であると理解されるようになるでしょう。(太田成男『ここまでわかった 水素水最新Q&A』p15~16

 

 現段階では、水素水の商品は清涼飲料水の範疇の食品です。「ただの水」ではなく、水素が入っている清涼飲料水です。水素水という清涼飲料水を販売しても、法律的には何の問題もありません。

 また、水素ガスは、食品の形状をしていないので、体内に吸入してはダメだという規制はないようです。安全性という点で問題になる可能性は少なからずあるでしょう。

 科学的真実は、社会の仕組みによって変わることはありません。

 しかし、水素水の効果がますます明確になって、科学的真実の域に達しても、人類がその恩恵を受けるのは、社会的な合意が必要なのです。(太田成男『ここまでわかった 水素水最新Q&A』p17

 

ここまでわかった 水素水最新Q&A

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以上、水素分子(H₂)と水素水が生命力を高めるわけについて書いてきましたが、これからの水素分子の医療への応用の可能性を私自身、見守っていきたいと思います。

 

 

 

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『病は「リポリシス」から』 﨑谷博征 著

当ブログでは、腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアによって生命力を高める方法について述べていますが、今回は﨑谷博征氏の『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』を、生命力を高めるための一冊として紹介したいと思います。

 

以前の記事で、パレオドクターである﨑谷博征氏の『「プーファ」フリーであなたはよみがえる! 生命場を歪ませるアルデヒド』(鉱脈社)を取りあげましたが、今回の『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』(風詠社)は、その続篇ともいうべき一冊です。

 

では、タイトルにある「リポリシス」とは何かといえば、簡単にいえば「低血糖による脂肪分解」のことです。わたしたちの体は、普段は、エネルギー源として糖を利用していますが、糖がなくなってしまうと、今度は体内の脂肪を分解してエネルギーにします。

 

 血糖値が下がると何が起こるでしょうか?

 私たち生命体は、エネルギー源である糖の利用がブロックされると、エネルギー代謝を回すためにどこからか材料を調達しなければなりません。そこで体内の脂肪あるいはタンパク質を分解して糖に変換することを始めます。

 まず血糖値が低下すると、即座にHPAを刺激してストレス反応が起きます。具体的には、脳から血糖値を回復すべく「ストレスホルモン」が放出されます。そのストレスホルモンの代表が、前述したアドレナリンとコルチゾールです。

 アドレナリンは、まず肝臓の糖のストックを血液中に放出させます(グリコーゲン分解:glycogenolysis〈グライコジェノリシス〉)。悲しいことに現代人の肝臓は過剰のプーファとエストロゲン蓄積によって、機能が低下しています。この肝臓の糖ストックは数時間程度しか持ちません。

 そこでアドレナリンとコルチゾールは脂肪を分解して糖に変換します。この低血糖による脂肪分解のことを「リポリシス(lipolysis:「ライポリシス」とも呼ぶ)といいます。(﨑谷博征『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』p9~10

 

この低血糖による脂肪分解は、一見、健康やダイエットのためには良いことのように思われますが、「エネルギー代謝という生命の本質」から見た場合、「低血糖」は最もHPA系を刺激する危険かつ最大のストレス」であると、﨑谷氏は述べています。

(ちなみに「HPA系」とは、視床下部―下垂体―副腎システムのことで、この「HPA系」がストレスによって刺激されると、アドレナリンやコルチゾールなどのストレスホルモンが合成され、放出されます)。

 

病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス

﨑谷博征『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』 風詠社

 

リポリシスとプーファ

本書を読む限り、問題になってくるのは、「「リポリシス」(脂肪分解)では、食事でプーファを摂取していないのにも関わらずプーファが血液中を駆け巡ること」になることだと思われます。

 

「プーファ」(多価不飽和脂肪酸)の詳細については、『「プーファ」フリーであなたはよみがえる! 生命場を歪ませるアルデヒド』について書いた記事を参照していただきたいと思いますが、﨑谷氏は「食事中からプーファを摂取することによって、大量のアルデヒドという猛毒物質が発生し、体内で恐ろしい反応を引き起こすことが慢性病の本質である」とし、さらに、「今度は低血糖などのストレス反応でも、体内に蓄積されたプーファが血液中に放出され、それが自動酸化されて猛毒のアルデヒドが発生するということなのです」と述べています。

また、

 

 過剰なプーファが核爆弾(放射能)と同じ威力を持つというのは、細胞・遺伝子レベルで見ると決して大袈裟な表現ではないのです。

 そしてリポリシスによって放たれたプーファは、さらにHPA系を刺激してコルチゾールなどのストレスホルモンを放出させ、リポリシスという自己中毒に陥ります(リポリシスが起きなくても食事中に過剰のプーファがあれば同じことが起こる)。生命が健やかに生成・発展していくためには、この核爆弾(プーファ)が放出されることで起こる〝核爆発〟(=アルデヒドの反応)、つまり「リポリシス」をなんとしても食い止めないといけません。つまり、「アンチリポリシス」が必要なのです。(﨑谷博征『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』p13~14

 

と述べている点は、非常に興味深いうえに、大変衝撃的であるともいえます。

 

病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス

もちろん、本書『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』では「アンチリポリシス」のための食事についても言及・提案されています。

 

 

ちなみに本書『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』の後半部では、「プーファ」と「リポリシス」の視点から、最近流行りの「糖質制限食」や「ケトン食」、「ファスティング(断食)」の問題点についても触れています。

 

私自身は、「糖質制限食」や「ケトン食」、「ファスティング(断食)」を否定することは出来ませんが、本書の内容は、たとえばダイエットを成功させるために、「糖質制限」や「ケトン食」、「ファスティング(断食)」を長い間、過剰なまでに実践し続けることは、果たして「生命」や「健康」といった観点からは正しいのかどうか、考えさせられるきっかけになりました。

 

病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス

 

最後に﨑谷博征氏が以下のように書き記している点は、非常に印象に残ります。

 

 現代社会というシックネス・フィールド(病気の場)に身を置くと誰でも心身の病気になるのは当然です。特に現代の日本社会は世界でも最たるシックネス・フィールド(病気の場)を形成しています海外在住の日本人ですら、久しぶりに日本に帰国したときに観る日本人の病的な異常さに驚嘆し、心配しているくらいです。海外から見た日本の真実をもっと知るべきです。そこから抜け出すためには、一人でも多くの人が真実に気づいて変わっていくことでしか、シックネス・フィールド(病気の場)を健やかな生命場(ヘルスィネス・フィールド)に変えていくことはできません。ですから、少しでも多くの人にこの本の内容を伝えていって頂きたいと切に願っています。(﨑谷博征『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』p107

 

『病は「リポリシス」から』はこれまでの健康常識を覆す

ところで、﨑谷博征氏の『「プーファ」フリーであなたはよみがえる!』を取りあげた際にも書きましたが、本書の内容に納得できるかどうかは、やはり、読者自身の知性に委ねられていると思います。

 

特に人の健康に関わることを生業としていた場合、自分のなかの常識が覆されるために、納得するよりも先に反発が起こることは、十分考えられます。

そのため、『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』のなかで書かれていることを「100パーセント正しい」こととして、この記事を読んでくださった方に押しつけるつもりはありません。

 

病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス

 

しかし巷で流行っている健康法を試してみても、一向に身体の調子が良くならない方や、マーケティングの手法によって私たちの意識に知らない間に浸みこんでしまっている「健康常識」に懐疑的な方は、ぜひ実際に手に取ってみていただきたいと思います。

一度読んだだけでは内容そのものを全て鵜呑みには出来なくても、何度も読み返すことで、今よりももっと健康になるためのヒントが、この『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』からたくさん見つかると思います。

 

 

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『水素分子はかなりすごい 生命科学と医療効果の最前線』 深井有 著

当ブログでは、腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアによって生命力を高める方法について述べていますが、今回は深井有氏の『水素分子はかなりすごい 生命科学と医療効果の最前線』を、水素分子の効果を知るための一冊としてオススメしたいと思います。

 

理学博士で中央大学名誉教授でもある深井有氏の『水素分子はかなりすごい 生命科学と医療効果の最前線』は、水素水に含まれている水素分子(H₂)の医療効果を詳しく知りたい方や、生命にとっての「水素」とは何かを勉強したい方に、ぜひ手に取っていただきたい一冊だといえます。

 

なぜなら、深井有氏の『水素分子はかなりすごい 生命科学と医療効果の最前線』では、第一部が「水素水とは何か」となっており、特に第1章「水素分子のちからを探る」では、水素水に含まれている水素分子(H₂)の医学や生物学における最新の研究成果が紹介されているからです。

 

また、第二部「生命と水素の歴史を辿る」では、生命の成り立ちのなかで「水素」や「酸素」はどのような存在であったか、ということが説明されているので、健康のことだけではなく、「生命」とは何かを考えたいという方にもお勧めすることができます(「付録」の「宇宙における水素と生命」も非常に興味深い内容です)。

 

水素分子はかなりすごい 生命科学と医療効果の最前線

深井有 『水素分子はかなりすごい 生命科学と医療効果の最前線』 光文社新書

 

ちなみに水素分子は、老化の原因ともいわれる活性酸素の「ヒドロキシルラジカル」を選択的に除去することが知られています。

 

 活性酸素は脳神経系、呼吸器系、循環器系、消化器系、血液系、内分泌系から眼、鼻、歯、骨、皮膚に至る、ほとんどすべての器官や組織の病気に関わっており、水素はその多くの場合に有効に働くことが知られてきました。水素の効果は、その大きさも広がりも予想をはるかに超えるものだったのです。さらにその後の研究で、水素には抗酸化作用だけではなく、抗炎症作用、抗アレルギー作用、代謝改善作用などがあることも知られてきました。(深井有『水素分子はかなりすごい』p26

 

また、動物実験とヒトへの臨床試験によって確認された、水素分子がもたらす医療効果としては、以下などが挙げられています。

 

 

ところで、水素水の健康効果は近年注目されるようになり、去年の2016年あたりをピークに社会的ブームが起こりましたが、そのなかで水素ビジネスにおける詐欺が頻発したり、国立健康・栄養研究所国民生活センターの調査結果の情報などがネット上に拡がったりすることで、水素水に対しては、賛否両論の声があがるようになりました。

そして、2017年9月現在、水素水ブームはだいぶ下火になったように思います。

 

水素分子がもつ医療への可能性

しかし今の時点で、水素水に対する一部の否定的な情報を鵜呑みにし、水素水の病気予防やアンチエイジングへの効果効能を白か黒かで判断することは、なるべく避けたほうが良いと思います。

なぜなら、水素水や水素サプリメントに含まれている水素分子の医療への可能性をも閉ざしてしまうことは、もし水素分子に健康への効果が確かなものだとしたら、私自身、非常にもったいないことだと思うからです。

 

そういう意味では、深井有氏が『水素分子はかなりすごい』の「おわりに」のなかで以下のように述べていることは、非常に印象的です。

 

 20世紀は水素の時代とか、21世紀こそ水素の時代などと言われて、水素はいつも何かを期待され話題にされてきました。最近では水素水がマスコミを賑わせ、水素自動車・水素エネルギー社会が喧伝されています。しかし水素水の広告には科学的根拠がほとんど書かれていないし、水素エネルギー社会の話も、つまるところ水素燃料電池自動車が売り出されたというだけのことだったらしく、その後、電気自動車のほうが現実的だということになって、急速にしぼんでしまいました。永いこと水素の研究に携わってきた筆者の目から見ると、巷に流布されている情報は玉石混交で、往々にして間違っており、それが世間の誤解と混乱を招いているように思われてなりません。(深井有『水素分子はかなりすごい』p261

 

 筆者は水素分子医学の専門家ではありませんが、物理学・地球科学の立場から水素の研究に携わってきたので、水素・重水素の生理作用についても大きな関心を持ってフォローし続けてきました。そして最近、水素の生理作用についての地道な研究と、浅薄な水素水ブームとの乖離が年を追って大きくなっていくのを黙って見ていられなくなって、この本を著すことにしたのです。この本がそのギャップを埋める助けとなることを切に願います。今後、水素分子医学が進歩するにつれて、その内容は深く広くなっていくのでしょうが、それでもこの本はそれを理解するための基礎として、変わらぬ価値を持つものと信じています。(深井有『水素分子はかなりすごい』p262

 

水素分子はかなりすごい 生命科学と医療効果の最前線

水素分子の可能性を柔軟な発想で捉える

実際のところ、水素分子が含まれた水素水を飲むことで、健康になれるかどうかは、一概にいうことは難しいと思います。

なぜなら、服用するだけでみるみるうちに病気が治ってしまう万能薬は、この世にはないと思われるからです。

普段から、乱れた食生活や運動不足などによって生活習慣病になってしまった方が、わらにもすがる思いで水素水を飲んだとしても、糖尿病が治ったり、肥満が解消されたりするわけではないのです。

しかし自分自身の生活習慣を見直したうえで、水素水を飲み続ければ、少しずつ体質が改善されていくことは十分考えられます。

つまり、黒か白か、ゼロかイチかで判断するのではなく、柔軟な発想できちんと水素分子が含まれた水素水や水素サプリメントを利用することは、健康やアンチエイジングのためにプラスになるように思われるのです。

 

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浸みわたる水素水は「水素」を実際に試すのにオススメ。

当ブログでは、腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアによって生命力を高める方法について述べていますが、今回は「水素(H₂)」を実際に試すのにオススメの水素水として「浸みわたる水素水」を紹介したいと思います。

 

「浸みわたる水素水」は、水素水ブームの火付け役となった太田成男教授に出会ったことをきっかけに、水素水の優れた健康効果を世に広めようとしている会社であるアビストH&Fによって製造されているため、水素水をとりあえず試してみたいという方にオススメです。

 

水素水や水素サプリメントなど、水素の関連商品は、近年ブームになったことにより、様々なメーカーによって販売されています。そのため、水素が抜けてしまっていたり、十分な量が含まれていなかったりするにも関わらず、「水素」が含まれているとして販売されているのが現状です。

また水素水サーバーを購入するという手段がありますが、水素水サーバーの価格は最低でも十万円以上はしますので、いきなり水素水サーバーを購入することは、水素水の効果を試すのには向きません。

 

したがって、水素を試してみたいけれど、最初にどれを買えばよいのか分からないという方も多いと思います。

そこでオススメしたいのが、アビストH&Fが販売する浸みわたる水素水なのです。

 

浸みわたる水素水

 

まず「浸みわたる水素水」は日本名水百選にも選ばれた熊本県菊池の天然ミネラルウォーター(地下水)を使用していることが大きな特徴です。

また、「浸みわたる水素水」は、水素が抜けにくい4層アルミパウチを採用しているため、簡単には水素が抜けないようになっています。例えば、製造から未開封のまま8週間(約2ヵ月)という時間が経過したとしても、水素はほぼ100%飽和に近い数値が出ていると言います。

 

そのため、「浸みわたる水素水」の充填時の溶存水素量は、業界最高レベルの2.2~2.8ppmだとされているのです。

 

浸みわたる水素水

 

さらに、アビストH&Fでは高濃度の水素水を消費者のもとに届けるために、非常に小さな気泡をつくる『マイクロ・ナノバブル』製法を導入しています。

このようにアビストH&Fの「浸みわたる水素水」は、高品質なミネラルウォーターに水素がきちんと閉じ込められて抜けないようになっているため、一度水素水を試してみたいという初めての方に自信をもっておすすめできる商品なのです。

 

また品質の良い水素水はどれも高価ですが、「浸みわたる水素水」のお試しパックは、500ml×12本でたったの1.980円です。一本あたりに換算すると、165円ですので、非常に手に取りやすい価格であると言えます。

 

浸みわたる水素水

 

そのため、水素を実際に試してみたいという方に、「浸みわたる水素水」のお試しパックは非常にオススメなのです。

 

2017年現在、水素水は医薬品として認められていないため、病気治しのための効果効能をうたってはいけないことになっています。

そのため、水素水の効果効能についてはこの記事では割愛しますが、水素水に含まれる水素分子(H₂)知りたい方は、太田成男氏の『ここまでわかった 水素水最新Q&A 続・水素水とサビない身体』や、辻直樹氏の『なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング』、深井有氏の『水素分子はかなりすごい 生命科学と医療効果の最前線』などの書籍に詳しく書かれていますので、水素のこれからの医療への可能性を知るために、実際に手に取って読んでみていただきたいと思います。

 

 

 

また、水素水に含まれる水素分子(H₂)については、以下の記事をご参考になさってみてください。

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「酸化」「糖化」「炎症」は生命力低下の原因―『なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング』 

当ブログでは、腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアによって生命力を高める方法について述べていますが、今回は辻直樹氏の『なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング』を生命力を高めるための一冊としてオススメしたいと思います。

 

この辻直樹氏の『なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング』は、水素の抗酸化作用やアンチエイジング効果について書かれた一冊ですが、前半では、近年流行りの「水素水」の効果効能のことよりも、「酸化」「糖化」「炎症」を防ぐことが、老化を防ぐこと―アンチエイジングにつながっていくということが述べられています。

そのため、辻直樹氏による『なぜ水素で細胞から若返るのか』は、本当のアンチエイジングとは何か、ということを考えさせられる一冊です。

 

なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング

 

では、この「酸化」「糖化」「炎症」とは何でしょうか? 

 

体内に増えすぎた活性酸素がからだの細胞をサビつかせてしまう「酸化」が、老化を促してしまうことはよく知られています。しかし近年は活性酸素の増えすぎである「酸化」以外にも、体内で起こっている「糖化」や「炎症」といった現象が、老化だけではなく、糖尿病や認知症といった生活習慣病の原因になるとして、注目されています。

 

このうち「糖化」とは、辻氏によれば「タンパク質と糖がくっついて起こる現象のこと」で、「血液中に余分な糖分があると、体内のタンパク質に糖や脂質が結びつき、タンパク質を変性させ、蛋白糖化反応最終生成物である「AGE(終末糖化産物)」をつくり出してしまう」といいます。

ちなみにこの「AGE(終末糖化産物)」は、特にアルツハイマー型認知症の発症との関係性も指摘されています。

 

「酸化」「糖化」「炎症」は関係し合う

また、「炎症」に関しては、

 

 「AGEは臓器や組織だけでなく、細胞一つひとつに間接的に悪影響を与えます。細胞の表面には、外からの情報を受けとる役目をする「RAGE(終末糖化産物受容体)」と呼ばれるアンテナがあり、その働きによって「サイトカイン」が活発化し、免疫反応によって「炎症」がおこるという仕組みです。(辻直樹『なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング』p53

 

と述べています。そして、その「炎症」を不必要に起こすきっかけは、活性酸素が増えすぎることで起こる「酸化」にもあると言いますから、「酸化」「糖化」「炎症」の三つはそれぞれ関係し合っているのです。

 

さらに、辻直樹氏はアンチエイジングのために一番大切なことは何かと訊かれたら、「個人的には「血管を守れ」」と答えるといいます。なぜなら「血管の老化による障害は、臓器を選ばないから」だそうです。そして、以下のようにも述べています。

 

 血管に障害を起こす原因は、細胞レベルで発生する「酸化」「糖化」「炎症」です。とくに糖質が「酸化」することによって起こる、慢性的で持続的な「酸化」から「炎症」へつながる反応は、血管内皮細胞や血管の外膜に大きな影響を与え、機能障害を引き起こし、血流を途絶えさせることになります。(辻直樹『なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング』p153

 

 

そのため、「酸化」「糖化」「炎症」を抑えることが、血管の健康を維持することにもつながり、そのことが「アンチエイジング」にもなるのだと考えられます。

 

なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング

水素でのアンチエイジングデトックスしてから

ところで、「アンチエイジング」というと、「アンチエイジング」のために、普段やってはいないことをやるというイメージを持っている方は、多いのではないでしょうか?

 

しかし、辻直樹氏が考える「アンチエイジング」は、普段の生活に単にサプリメントなどをプラスしていく足し算ではなく、余計なもの、不必要なものを最初に減らしたうえで、必要なものだけをプラスしていくことだといいます。

 

 私が行なっているアンチエイジングは、病気にさせる、あるいは老化を促進させるものを身体から抜く、「ディフェンスの治療」からスタートします。身体にとって不要なもの、害になるものを解毒したうえで、その人にとって必要なものをプラスするという考えです。解毒するためには、食べ物や生活習慣を変える必要性があります。そのうえで、解毒にも有効だとされている「水素」を利用するのです。(辻直樹『なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング』p36

 

つまり、最初に引き算を行ない、そのあとに足し算をすることだと述べているのですが、体内に溜まった不要なものをデトックスしたうえで、アンチエイジングのために採り入れることが有効なのが、「水素」なのです。

 

 人の身体を老化させる大きな敵は、「酸化」「糖化」「炎症」です。これらが細胞そのものを錆びさせ、器としての身体を蝕み、病気や老化へと導く諸悪の根源であることは、少し勉強している医学者であれば、誰もが知っていることです。

 なかでも、もっとも身体に悪影響を与えているのが「活性酸素」です。その活性酸素の解毒に高い有効性を示すのが「水素」であることが、ここ十年で証明されつつあります。「水素」は究極の抗酸化物質であり、細胞レベルの解毒を助ける力を持っています。つまり、「水素治療」を行うことで、身体の「老化」を抑制することが可能だといえるのです。(辻直樹『なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング』p24

 

「水素」が活性酸素の発生を抑えることによって、体内で起こるさまざまな「炎症」が抑止され、組織や細胞、血管などが「糖化」するのを防ぐことができます。体調が悪くなるとき、どこかが痛むとき、体内では「酸化」「糖化」「炎症」が起きています。この三つの劣化作用を放置しておけば、細胞も臓器も老化の一途をたどってしまうわけですが、「水素」を使えば老化を抑制することが可能です。(辻直樹『なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング』p6

 

なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング

「酸化」「糖化」「炎症」を防ぐことが生命力を高める

ここまで辻直樹氏の『なぜ水素で細胞から若返るのか 抗酸化作用とアンチエイジング』をについて、生命力を高めるための一冊として述べてきましたが、「酸化」「糖化」「炎症」が体内で慢性的に起きてしまっていることは、広い意味で生命力の低下の原因になると思われます。

逆に言えば、運動不足や食生活の乱れ、ストレスの多い生活などは、「酸化」や「糖化」、「炎症」を引き起こしやすくなりますので、体内で「酸化」「糖化」「炎症」が起きていない状態を目指していくというのが、生命力を高めるということにもなるように思います。

その「酸化」「糖化」「炎症」を抑えるために鍵を握るのは、近年話題になっている「水素水」に含まれている「水素分子」(H₂)であるように感じられます。

 

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『「プーファ」フリーであなたはよみがえる! 生命場を歪ませるアルデヒド』 﨑谷博征 著

当ブログでは、腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアによって生命力を高める方法について述べていますが、今回は﨑谷博征氏の『「プーファ」フリーであなたはよみがえる! 生命場を歪ませるアルデヒド』を生命力を高めるための一冊として紹介していきたいと思います。

 

原始人食を推奨するパレオドクターである﨑谷博征氏の新著『「プーファ」フリーであなたはよみがえる! 生命場を歪ませるアルデヒド』(鉱脈社)は、これまでの健康常識を覆す一冊であると言えます。

﨑谷博征氏は、「老化・ガン・自己免疫疾患・アルツハイマー病などの神経性変性疾患などの慢性病の原因」として、「アルデヒド」に注目しています。

そして、この「アルデヒド」を発生する根源として「プーファ」(多価不飽和脂肪酸)を挙げています。

 

 約一万年前までは狩猟採集形態でした。私たちの祖先が食べたものは主に陸上の哺乳類や果実です。陸上の動物の脂肪成分は飽和脂肪酸が主体です(四パーセント程度はプーファ〈PUFA:多価不飽和脂肪酸〉が含まれていますが)。果実にも穀類・豆類のようなプーファ(PUFA)はそんなにたくさん含まれていません。

 したがって、狩猟採集時代にはプーファ(PUFA)はごく微量でした。

 しかし、約一万年前に農耕革命(そしてそれに続く牧畜革命)が起こることで穀物・豆類の摂取が開始されます。これらの栽培作物には「プーファ」(PUFA)が豊富に含まれています。

 

 つまり、脂質という側面でこの人類の農耕・牧畜革命をとらえると、飽和脂肪酸から「プーファ」(多価不飽和脂肪酸:PUFA)主体にスイッチしたことになります。(﨑谷博征『「プーファ」フリーであなたはよみがえる! 生命場を歪ませるアルデヒド』p19

 

 そしてこの「プーファ」(多価不飽和脂肪酸:PUFA)こそは、後述するように室温でも容易に酸化されて猛毒の「アルデヒド」を大量に発生させる根源なのです。

 「プーファ」(PUFA)が酸化して形成されたアルデヒド類を「過酸化脂質」ともよびます。(﨑谷博征『「プーファ」フリーであなたはよみがえる! 生命場を歪ませるアルデヒド』p23

 

「プーファ」フリーであなたはよみがえる! 生命場を歪ませるアルデヒド

「プーファ」(PUFA)とは?

プーファ」(多価不飽和脂肪酸)とは、植物油の多くに含まれている「オメガ6」や、亜麻仁油、魚油などに豊富に含まれている「オメガ3」(DHAなど)といった脂肪酸のことです。また植物油だけではなく、穀物や豆類にも「プーファ」は含まれているといいます。

 

さらに、大量の植物油が使われている揚げ物や炒め物、植物油脂が含まれている加工食品などにも注意が必要になってきます。

 

そしてこの「プーファ」(多価不飽和脂肪酸)は、バターやココナッツオイルなどに多く含まれる飽和脂肪酸と比べて、非常に酸化しやすいという性質をもつのですが、「過酸化脂質」である「アルデヒド」を大量に発生させることで、人体に有害な影響を与えてしまうというのです。

 

では、具体的に過酸化脂質である「アルデヒド」のどのような点が問題なのでしょうか? 﨑谷氏はアルデヒドは「エネルギー代謝をストップさせる」としています。

 

 私たちの体内で作り出すものは、原発や石油からできるような環境に負荷のかかるエネルギーではありません。

 それは「糖」を資源としたクリーンなエネルギーです。(例外は安静時の筋肉は脂肪酸、分裂が盛んな細胞は糖、脂肪酸アミノ酸を燃料とします)。

 そのエネルギー貯蔵体のことをATP(エーティーピー:アデノシン三リン酸)といいます。このエネルギー(ATP)があって機能―構造が安定します。(﨑谷博征『「プーファ」フリーであなたはよみがえる! 生命場を歪ませるアルデヒド』p45

 

 実は、アルデヒド(過酸化脂質)は、この体内のエネルギー産生をダイレクトにブロックしてしまいます。

 具体的には私たちの体内のエネルギー産生所であるミトコンドリアの機能(電子の受け渡し、サイトクロムCオキシデースという酵素)にダイレクトにダメージを与えます。

 エネルギー産生がやられると、すべての機能そしてその相互関係にある構造までが崩れてきます。これが、アルデヒドが発ガン作用をもつ所以です。(﨑谷博征『「プーファ」フリーであなたはよみがえる! 生命場を歪ませるアルデヒド』p46

 

アルデヒド」がミトコンドリアによるエネルギー産生に悪影響を与えてしまうという﨑谷氏の指摘は、ミトコンドリアによって生命力を高めるという視点においては、非常に重要であるように思えます。

 

「プーファ」フリーであなたはよみがえる!

﨑谷博征『「プーファ」フリーであなたはよみがえる! 生命場を歪ませるアルデヒド』 鉱脈社 

 

多価不飽和脂肪酸「プーファ」を減らす

以前当ブログでご紹介した『「原始人食」が病気を治す』の著者でもある﨑谷博征氏は、医学の常識や思い込みに囚われず、臨床経験と様々な論文を精査したうえで、毎日の食事において「プーファ」の摂取を出来る限り減らすことを提唱しているように感じます。

また、健康のために良いとされている「DHA」や「糖質制限食」、「ケトン食」、「断食(ファスティング)」などを、「プーファ」と「アルデヒド」の視点から問題視している点は、真の健康とは何かを考えさせられるきっかけになります。

 

もちろん、本書の内容に納得できるかどうかは、読者自身の知性に委ねられていると思いますので、﨑谷博征氏による『「プーファ」フリーであなたはよみがえる!』のなかで書かれていることを「100パーセント正しい」こととして、この記事の読者の方に押しつけるつもりはありません。

 

しかし、崎谷氏が最後に、

 

 私は、知らない、いや知ろうとさせしないという怠慢がどれほどの惨事を招いているのかをプーファを通して改めて自覚しました。

 一度プーファが脳(身体全体)に蓄積すると直観や知能そのものが低下するため、さらに「知ろうとさせしない」に拍車がかかります。こうなると「感じる、考える、そして行動する」という人間誰しもが持っている最大の能力が失われます。この状態はまさに多国籍企業の思う壺です。(﨑谷博征『「プーファ」フリーであなたはよみがえる! 生命場を歪ませるアルデヒド』p156

 

と書き記している点は、非常に印象に残ると同時に、私の胸に突き刺さりました。

 

「プーファ」フリーであなたはよみがえる! 生命場を歪ませるアルデヒド

 

冒頭でも述べましたが、この﨑谷博征氏の『「プーファ」フリーであなたはよみがえる! 生命場を歪ませるアルデヒド』は、これまでの健康常識を覆すことがたくさん書かれています。そのため書かれていることをすぐに受け入れたり、実践したりすることは難しいかもしれません。

しかしオメガ6やオメガ3などの多価不飽和脂肪酸(PUFA)を全く摂らないようにするのは出来なくても、実際に本書を読んだうえで「プーファ」のことを理解し、もし摂り過ぎであった場合、なるべく減らすように心がけてみることは、健康のためにプラスに働くのではないかと感じています。

 

ちなみに﨑谷博征氏の『「プーファ」フリーであなたはよみがえる!』(鉱脈社)は、一般の書店には置いていない可能性が高いため、すぐに読みたいと思われる方は、Amazonで購入されることをオススメします。

 

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『ミトコンドリアを活性化するとがん細胞は自滅する』 福田一典 著

当ブログでは、腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアによって生命力を高める方法について述べていますが、今回は福田一典氏の『ミトコンドリアを活性化するとがん細胞は自滅する』を紹介したいと思います。

 

なぜこの福田一典氏の『ミトコンドリアを活性化するとがん細胞は自滅する』を今回取り上げようと思ったのかといえば、「がん」という病気に対して、細胞内の「ミトコンドリア」に注目することは重要だと思ったからです。

 

銀座東京クリニックの院長であり、がんの漢方治療と補完・代替医療を実践されている福田一典氏は、本書『ミトコンドリアを活性化するとがん細胞は自滅する』の「はじめに」のなかで、ミトコンドリアを活性化させると、どうしてがん細胞が自滅するのか、その理由を簡潔に説明しています。

 

ミトコンドリアを活性化するとがん細胞は自滅する

福田一典『ミトコンドリアを活性化するとがん細胞は自滅する』 彩図社

 

まず、「細胞が生存し活動するためのエネルギー」としては、「アデノシン3リン酸(ATP)という体内物質が使われます」。そして、「ミトコンドリアでは、酸素を使って効率的にATPが作られます」が、「がん細胞ではミトコンドリアでのATP産生が抑制されて」いるといいます。

 

そのため、「がん細胞では酸素を使わないブドウ糖グルコース)からATPを産生する「解糖」という代謝系が亢進」しているそうなのです。

 

では、なぜ「がん細胞がミトコンドリアでの酸素呼吸を抑制する」のかといえば、その理由のひとつとして、「細胞構成成分を合成する材料として多量のブドウ糖が必要になっている」ことを、福田氏は挙げています。

 

「細胞が分裂して数を増やすためには核酸や細胞膜やたんぱく質などの細胞構成成分を新たに作る必要」があるのだそうですが、「ミトコンドリアで酸素を使ってブドウ糖を全てATP産生に使うと細胞を作る材料が無くなる」のだといいます。

 

さらに、「がん細胞がミトコンドリアでの酸素呼吸を抑制する」もうひとつの理由として、福田一典氏は以下のように述べています。

 

 また、ミトコンドリアでの酸素呼吸は活性酸素の産生を増やします。活性酸素は細胞にダメージを与え、増殖や転移を抑制し、細胞死を引き起こす原因になります。がん細胞は活性酸素の産生を増やさないように、ミトコンドリアでの酸素の利用を抑制していると考えられています。

 がん細胞にとっては、ミトコンドリアでの酸素を使った代謝を抑えておく方が生存や増殖に都合が良いのです。

 

 そこで、がん細胞のミトコンドリアの活性を高めるとどうなるでしょうか。正常細胞ではミトコンドリアを活性化すると、ATP産生が促進され細胞の働きを高めることができます。

 しかし、がん細胞の場合は、増殖や転移が抑制され、細胞死が引き起こされることが分かったのです。

 それは、ブドウ糖が完全に分解されると細胞を増やすための材料が足りなくなり、酸素呼吸の亢進は活性酸素の産生を増やし、活性酸素によるダメージでがん細胞が自滅するからです。(福田一典 『ミトコンドリアを活性化するとがん細胞は自滅する』 p6~7)

 

 

ミトコンドリアを活性化するとがん細胞は自滅する

 

そして、「つまり、細胞のミトコンドリアを活性化する治療法は、正常細胞の働きを高めながら、がん細胞だけを死滅できます」と述べ、「本書はその理由を解説し、この治療法を実践するための具体的な方法を解説することを目的にしています」としています。

 

また、著者の福田一典氏は、本書の「おわりに」のなかで、

 

がんの基礎研究に20年以上携わった知識と、がんの代替医療における15年以上におよぶ臨床経験から、「がん細胞の解糖系を阻害する治療法」や「ミトコンドリアの酸素呼吸を亢進して酸化ストレスを高める治療法」の有効性を確信したため、本書をまとめました。(福田一典 『ミトコンドリアを活性化するとがん細胞は自滅する』 p187)

 

と述べています。

 

福田一典『ミトコンドリアを活性化するとがん細胞は自滅する』

 

本書『ミトコンドリアを活性化するとがん細胞は自滅する』のなかで書かれている内容は、非常に専門的なもの(生化学的)となっており、一度読んだだけではなかなか理解するのが難しいというのが率直な印象です。

また一個人がこの記事において、無責任にがんの治療のことについてあれこれと言及するのは避けたいと思います。

しかし、私たちの生命エネルギーの源である「ミトコンドリア」という存在が、がん治療への新たな道を探るために、重要な役割を担っていることは間違いないように思います。

そういう意味では、福田一典氏の『ミトコンドリアを活性化するとがん細胞は自滅する』は一読に値する貴重な一冊であると感じます。

 

そのため、先程、内容は専門的で難しいと書きましたが、「ミトコンドリアを活性化する」ことが、なぜがん細胞の自滅につながるのか、ということについて詳しく知りたい方は、実際に手に取ってみていただきたいと思います。

 

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