生命力を高める生活~腸内フローラ・酵素・ミトコンドリア~

主に腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアで生命力を高める方法について書いています。

『病は「リポリシス」から』 﨑谷博征 著

当ブログでは、腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアによって生命力を高める方法について述べていますが、今回は﨑谷博征氏の『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』を、生命力を高めるための一冊として紹介したいと思います。

 

以前の記事で、パレオドクターである﨑谷博征氏の『「プーファ」フリーであなたはよみがえる! 生命場を歪ませるアルデヒド』(鉱脈社)を取りあげましたが、今回の『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』(風詠社)は、その続篇ともいうべき一冊です。

 

では、タイトルにある「リポリシス」とは何かといえば、簡単にいえば「低血糖による脂肪分解」のことです。わたしたちの体は、普段は、エネルギー源として糖を利用していますが、糖がなくなってしまうと、今度は体内の脂肪を分解してエネルギーにします。

 

 血糖値が下がると何が起こるでしょうか?

 私たち生命体は、エネルギー源である糖の利用がブロックされると、エネルギー代謝を回すためにどこからか材料を調達しなければなりません。そこで体内の脂肪あるいはタンパク質を分解して糖に変換することを始めます。

 まず血糖値が低下すると、即座にHPAを刺激してストレス反応が起きます。具体的には、脳から血糖値を回復すべく「ストレスホルモン」が放出されます。そのストレスホルモンの代表が、前述したアドレナリンとコルチゾールです。

 アドレナリンは、まず肝臓の糖のストックを血液中に放出させます(グリコーゲン分解:glycogenolysis〈グライコジェノリシス〉)。悲しいことに現代人の肝臓は過剰のプーファとエストロゲン蓄積によって、機能が低下しています。この肝臓の糖ストックは数時間程度しか持ちません。

 そこでアドレナリンとコルチゾールは脂肪を分解して糖に変換します。この低血糖による脂肪分解のことを「リポリシス(lipolysis:「ライポリシス」とも呼ぶ)といいます。(﨑谷博征『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』p9~10

 

この低血糖による脂肪分解は、一見、健康やダイエットのためには良いことのように思われますが、「エネルギー代謝という生命の本質」から見た場合、「低血糖」は最もHPA系を刺激する危険かつ最大のストレス」であると、﨑谷氏は述べています。

(ちなみに「HPA系」とは、視床下部―下垂体―副腎システムのことで、この「HPA系」がストレスによって刺激されると、アドレナリンやコルチゾールなどのストレスホルモンが合成され、放出されます)。

 

病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス

﨑谷博征『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』 風詠社

 

リポリシスとプーファ

本書を読む限り、問題になってくるのは、「「リポリシス」(脂肪分解)では、食事でプーファを摂取していないのにも関わらずプーファが血液中を駆け巡ること」になることだと思われます。

 

「プーファ」(多価不飽和脂肪酸)の詳細については、『「プーファ」フリーであなたはよみがえる! 生命場を歪ませるアルデヒド』について書いた記事を参照していただきたいと思いますが、﨑谷氏は「食事中からプーファを摂取することによって、大量のアルデヒドという猛毒物質が発生し、体内で恐ろしい反応を引き起こすことが慢性病の本質である」とし、さらに、「今度は低血糖などのストレス反応でも、体内に蓄積されたプーファが血液中に放出され、それが自動酸化されて猛毒のアルデヒドが発生するということなのです」と述べています。

また、

 

 過剰なプーファが核爆弾(放射能)と同じ威力を持つというのは、細胞・遺伝子レベルで見ると決して大袈裟な表現ではないのです。

 そしてリポリシスによって放たれたプーファは、さらにHPA系を刺激してコルチゾールなどのストレスホルモンを放出させ、リポリシスという自己中毒に陥ります(リポリシスが起きなくても食事中に過剰のプーファがあれば同じことが起こる)。生命が健やかに生成・発展していくためには、この核爆弾(プーファ)が放出されることで起こる〝核爆発〟(=アルデヒドの反応)、つまり「リポリシス」をなんとしても食い止めないといけません。つまり、「アンチリポリシス」が必要なのです。(﨑谷博征『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』p13~14

 

と述べている点は、非常に興味深いうえに、大変衝撃的であるともいえます。

 

病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス

もちろん、本書『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』では「アンチリポリシス」のための食事についても言及・提案されています。

 

 

ちなみに本書『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』の後半部では、「プーファ」と「リポリシス」の視点から、最近流行りの「糖質制限食」や「ケトン食」、「ファスティング(断食)」の問題点についても触れています。

 

私自身は、「糖質制限食」や「ケトン食」、「ファスティング(断食)」を否定することは出来ませんが、本書の内容は、たとえばダイエットを成功させるために、「糖質制限」や「ケトン食」、「ファスティング(断食)」を長い間、過剰なまでに実践し続けることは、果たして「生命」や「健康」といった観点からは正しいのかどうか、考えさせられるきっかけになりました。

 

病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス

 

最後に﨑谷博征氏が以下のように書き記している点は、非常に印象に残ります。

 

 現代社会というシックネス・フィールド(病気の場)に身を置くと誰でも心身の病気になるのは当然です。特に現代の日本社会は世界でも最たるシックネス・フィールド(病気の場)を形成しています海外在住の日本人ですら、久しぶりに日本に帰国したときに観る日本人の病的な異常さに驚嘆し、心配しているくらいです。海外から見た日本の真実をもっと知るべきです。そこから抜け出すためには、一人でも多くの人が真実に気づいて変わっていくことでしか、シックネス・フィールド(病気の場)を健やかな生命場(ヘルスィネス・フィールド)に変えていくことはできません。ですから、少しでも多くの人にこの本の内容を伝えていって頂きたいと切に願っています。(﨑谷博征『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』p107

 

『病は「リポリシス」から』はこれまでの健康常識を覆す

ところで、﨑谷博征氏の『「プーファ」フリーであなたはよみがえる!』を取りあげた際にも書きましたが、本書の内容に納得できるかどうかは、やはり、読者自身の知性に委ねられていると思います。

 

特に人の健康に関わることを生業としていた場合、自分のなかの常識が覆されるために、納得するよりも先に反発が起こることは、十分考えられます。

そのため、『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』のなかで書かれていることを「100パーセント正しい」こととして、この記事を読んでくださった方に押しつけるつもりはありません。

 

病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス

 

しかし巷で流行っている健康法を試してみても、一向に身体の調子が良くならない方や、マーケティングの手法によって私たちの意識に知らない間に浸みこんでしまっている「健康常識」に懐疑的な方は、ぜひ実際に手に取ってみていただきたいと思います。

一度読んだだけでは内容そのものを全て鵜呑みには出来なくても、何度も読み返すことで、今よりももっと健康になるためのヒントが、この『病は「リポリシス」から 生体内核爆発リポリシス』からたくさん見つかると思います。

 

 

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