瞑想が生命力を高めるのに効果的な理由
当ブログでは、腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアによって生命力を高める方法について述べていますが、今回は「瞑想が生命力を高めるのに効果的な理由」について書いていきたいと思います。
ちなみに前々回の記事では「現代人にとって瞑想が必要な理由」について、前回の記事では「マインドフルネス瞑想の方法」について書きました。
今回はなぜ瞑想の効果は生命力を高めるのかについてですが、そもそも「生命力を高める」とはどういうことでしょうか?
当ブログでは「生命力を高める」とは、<わたし>という存在を構成している、およそ60兆個の細胞がイキイキとし、新陳代謝がスムーズに行われることだと考えています。
そして、そのことが生きていること自体が気持ちよいと感じられるような毎日を過ごすことにつながってくるのです。
また、そのためには、細胞内に生息しているミトコンドリアを中心に、酵素や腸内フローラの存在が重要になってきます。
反対に、もしミトコンドリアの元気がなくなったり、偏った食生活で酵素の働きを助けるビタミンやミネラルが不足したり、腸内細菌のバランスが乱れ、腸内フローラ(腸内細菌叢)の状態が悪化したりすると、新陳代謝が鈍ることでからだの調子は悪くなってしまいます。
そもそも新陳代謝とは?
ところで、普段私たちの身体を形作っているおよそ60兆個の細胞は、新陳代謝が行なわれることで常に作り換えられています。
特に新陳代謝が活発に行われるのは睡眠中ですが、実は、瞑想を行なうことも新陳代謝を促すのに有効なのです。
この新陳代謝(リモデリング)については、医学博士の西原克成氏が『免疫力を高める生活』のなかで、以下のように述べています。
ヒトの成体は、約六〇兆個の細胞で成り立っています。
かなり大ざっぱな言い方をすると、この六〇兆個の細胞が、それぞれ定められた速度で成長し、寿命がくると細胞分裂という形で二つに分かれ、一日に約一兆個の割合でつくり換えられています。
脳の神経細胞のように多数の枝を出したりする、極めて複雑な形をしている細胞は、それぞれのパーツが建物全体を修理していくようにリモデリングされます。
ということは、ほぼ六〇日で私たちの全身の細胞が新たに再生されていることになります。(より正確に言うと、臓器によって細胞の生まれ変わる周期が多少違い、骨は最長で九〇日間だと言われています)。
新陳代謝とは、まさにこの細胞のリニューアル、生まれ変わりのことです。
細胞がリニューアルするためには、栄養と酸素が欠かせません。(西原克成『免疫力を高める生活』p177)
瞑想は新陳代謝を促す
さらに瞑想に関しては、以下のように述べています。
睡眠中や瞑想中には、大脳新皮質のニューロンのミトコンドリアからα波が発生します。これは、ニューロンから発する錐体路神経系のインパルスがオフになり、ニューロン自身の新陳代謝のためのスイッチがオンになっていることを意味します。
したがって、瞑想にも睡眠と同じような細胞疲労の回復力があるのです。このとき、必ず頭を空っぽにするのがポイントです。
なぜなら、頭のなかであれこれ考えていると、大脳新皮質の神経細胞が活発に働いて骨格筋システムが作動してしまいますから。背中の筋肉がこってきて新陳代謝が妨げられるからです。筋肉がこると余分な力が入って血圧も上昇し、脳も内臓も疲労します。
反対に、たとえ眠らなくても、無念無想の瞑想状態になれば、筋肉もこらずにリモデリングされます。
このように、細胞の新陳代謝には、骨休めによる重力の解除と、大脳新皮質の筋肉支配の回路の解除という二重のオフ、すなわち、心身のリラクセーションが必要です。
(西原克成『免疫力を高める生活』p128~129)
西原克成氏がこのように述べている通り、頭を空っぽにし、リラックスしながら瞑想を行うことは、睡眠と同じような疲労回復効果が与えられると共に、細胞の新陳代謝も促されると考えられるのです。
冒頭で「生命力を高める」とは細胞がイキイキとし、新陳代謝がスムーズに行われることだと書きましたが、その細胞の新陳代謝に対して、瞑想は効果的に働きかけるのです。
しかし、新陳代謝を活発になるくらいの瞑想を行うには、頭で余計なことを考えるのを止め、頭を空っぽにしていかなければなりません。
瞑想のポイントは、頭のなかを空っぽにして、世界のあるがままをあるがままに感じること。
初めて瞑想を行なうのにオススメなマインドフルネス瞑想
しかし最初から頭を空っぽにしようとしても、瞑想に慣れないうちは、しばらくすると、頭に様々な雑念が浮かんできてしまいます。
そのため、瞑想によって睡眠と同じようなリラクゼーション効果を得られるようになるためには、毎日、地道に瞑想を行なうことによって、頭を空っぽにする時間を長く維持できるようトレーニングしていく必要があります。
そして、そのために有効な瞑想法が、前回の記事で取り上げた「マインドフルネス瞑想」なのです。