現代人にとって瞑想が必要な理由
当ブログでは、腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアによって生命力を高める方法について述べています。前回、「頭を「空」にして呼吸と瞑想することがストレス解消に効果的なわけ」について書きましたが、今回は「現代人にとって瞑想が必要な理由」について述べていきたいと思います。
近頃、瞑想のちからがストレスを軽減するとして、テレビや雑誌などで取り上げられる機会が多くなりました。
また、Googleがマインドフルネス瞑想を導入することで成果を上げていることはよく知られています。
では、現代人にとって瞑想は必要なのでしょうか?
もし必要だとしたら、その理由は何なのでしょうか?
その答えが、アルボムッレ・スマナサーラ長老の『現代人のための瞑想法』のなかで書かれていますので、引用してみたいと思います。
「忙しい」と思うときは、頭のなかで現在のことではなくて、将来のことがからむのです。いつでも、現在のことではなくて、過去や将来のことを考えてしまう、これはすべての人間がやっていることです。過去のことを考えると悩んでしまうし、将来のことを考えると、ものすごく忙しくなったりして、緊張感が生まれてイライラします。それで、現在に失敗します。嫌な人間になってしまいます。
(中略)
現在に生きるということは、ものすごくトレーニングしなくてはできません。なぜなら、我々は現在に生きていないことにトレーニングを積んでいるからです。みんな、将来に生きる、過去に生きるというトレーニングを積んでしまっています。みんな妄想家で、現実家ではないのです。(アルボムッレ・スマナサーラ『現代人のための瞑想法』 p64~65)
瞑想とは現在の瞬間を感じるためのトレーニング
テーラワーダ仏教のスマナサーラ長老は、このように述べていますが、瞑想とは、特定の宗教にコミットメントすることではなく、心が現在の瞬間を感じるよう、トレーニングすることなのだと言えるのです。
前回の記事でも、ストレスで生命力が低下したら、とりあえず、頭を空っぽにして深呼吸して青空を観察することをオススメしましたが、思考が過去や未来へ向かっているのを一旦ストップして、意識を現在に戻してあげることは、非常に大切なことなのです。
ちなみに当ブログでいう「瞑想」とは、現在の瞬間に集中して観察するマインドフルネス瞑想やヴィパッサナー瞑想のことであり、最初から頭を無にして、目の前の事物と一体化して恍惚とするといったたぐいのことではありません。
いきなり頭の中を無にするというのは難しいですし、頭のなかを空っぽにして目の前の風景を眺めていても、気がつくと、過去に起きた様々な出来事に想いを巡らせてしまっているのが普通です。
しかし、瞑想を毎日行うと、少しずつ、現在の瞬間に意識が向くようになります。
そして、だんだんこれまで気づかなかったこと、例えば世界が豊饒であることに気づけるようになります。
つまり、瞑想とは、自分の心を成長させるためのトレーニングなのです。