生命力を高める生活~腸内フローラ・酵素・ミトコンドリア~

主に腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアで生命力を高める方法について書いています。

空腹がミトコンドリアを増やすのに効果的な理由

当ブログでは、腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアによって生命力を高める方法について述べていますが、この記事では「空腹がミトコンドリアを増やすのに効果的な理由」について述べてみたいと思います。

ミトコンドリアと空腹の関係については、日本医科大学教授の太田成男氏が、ミトコンドリアを増やすためには空腹を感じることが大事であると、『体が若くなる技術』のなかで述べていましたが、どうやらそのことには「グレリン」と呼ばれるホルモンが深く関わっているようなのです。

 

このことを知ることになったきっかけは、内分泌学が専門の伊藤裕氏の著作である『なんでもホルモン』を読んでいた時です。そのミトコンドリアグレリンについて書かれているくだりをここで引用してみます。

 

 生きるためのエネルギー源であるATPは、細胞の中に存在するミトコンドリアで作られます(略)。ミトコンドリアは、すべての臓器の細胞にあり、栄養分である糖分、脂肪分を使って、酸素の力でたくさんのATPを生み出します。ミトコンドリアの力が落ちてくることが、老化そのものであると私は考えています。逆にミトコンドリアを元気にすれば、我々はイキイキ生きられるはずです。(伊藤裕『なんでもホルモン』p234~235)

 

 我々は、グレリンミトコンドリアの力を強くすることを見つけました。年を取ると筋肉のミトコンドリアが弱ってきて、持久力がなくなってきます。年老いたマウスに我々がグレリンを投与したところ、筋肉の中のミトコンドリアが増えて、持久力が回復しました。また、腎臓が弱ったマウスにグレリンを与えたところ、蛋白尿が減って腎機能が回復しました。(伊藤裕『なんでもホルモン』p235

 

 ミトコンドリアを強くするグレリンは、空腹の時にたくさん分泌されます。また、おなかが空いているときに食べたものは美味しく感じられます。手持ち無沙汰、他に何もすることがない、という時間つぶしのため、あるいはストレスがたまるから食べ続けるというのは、決して美味しく楽しんで食べているわけではありません。

 「おなかが空いた」と思える時間を持つようにしようとすると、自然に食べる量を減らすことになります。そして、食事の時間が来ると、楽しく食べることができるようになります。そんなとき、我々の元気の素、ATPを作ってくるミトコンドリアを強くするグレリンもたくさん分泌されます。(伊藤裕『なんでもホルモン』p241

 

なんでもホルモン

ミトコンドリアを増やし、強くしてくれる空腹力

ちなみに「グレリン」は、空腹で体内のエネルギーが不足しがちな時に、エネルギーの補充を促すため分泌されるホルモンであると言われています。

伊藤裕氏によれば、空腹で「お腹が空いた」と思う時間が増えると、グレリンがたくさん分泌され、ミトコンドリアが強くなるそうなのです。

 

また、年老いたマウスにグレリンを投与したところ、筋肉の中のミトコンドリアが増えて、持久力が回復したと言いますから、ミトコンドリアを増やすのにも空腹感は大切になってくると考えられます。

したがって、ミトコンドリアで生命力を高めるという観点から考えると、いつも満腹である状態や飽食はあまり良くないと言えそうです。反対に、ミトコンドリアを強くしたり増やしたりするためには、意識的に空腹力を感じることが大切であると思われます。

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