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生命力を高める生活~腸内フローラ・酵素・ミトコンドリア~

主に腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアで生命力を高める方法について書いています。

腸内細菌・腸内フローラと遺伝子の関わりとは?

当ブログでは、腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアによって生命力を高める方法について述べています。前回の記事では「腸内フローラと運の関係性」について書きましたが、今回は「腸内細菌・腸内フローラと遺伝子の関わり」について、再び藤田紘一郎氏の『遺伝子も腸の言いなり』を取り上げながら述べてみたいと思います。

私たちの腸には、1000種類・100兆個以上の腸内細菌が生息していますが、大腸に生息している腸内細菌は実に多様であり、腸内細菌の総遺伝子数は想像以上に多いことが判明したといわれています。

 

 これらの遺伝子には、私たちのものとは異なった働きをもつものがあり、私たちが消化できないものを消化してくれる酵素の遺伝子なども含まれる。腸内細菌群は、免疫系や神経系、ホルモン系にも作用して、からだの健康維持に役立っている。一方で、有益な菌を減少すると、さまざまな病気になる確率が高まることが明らかとなっている。(上野川修一 『からだの中の外界 腸のふしぎ』 p149)

 

東京大学名誉教授の上野川修一氏はこのように述べていますが、これら、からだの健康維持のための遺伝子の様々な働きこそが、腸内細菌群が「第二のゲノム」と呼ばれるゆえんであるとされています。

そして、「腸内フローラ」と表現されるほどの腸内細菌の群れは、ヒトの遺伝子をはじめとして、健康や生命の仕組み、免疫系などに対して様々な影響を与えています。

したがって、いわば腸内細菌との「共生」が、私たち人間の生命維持や人生そのものに深く関与しているといっても過言ではないと考えられます。

ヒトの運命を左右する「エピジェネティクス」とは?

また、「腸内フローラ」と「遺伝子」の関わりを考える上で大切なキーワードとして「エピジェネティクス」(後天的遺伝子制御変化)が挙げられます。

この「エピジェネティクス」に関して、医学博士の藤田紘一郎氏は『遺伝子も腸の言いなり』のなかで以下のように述べています。

 

  エピジェネティクスの「エピ」は、ギリシャ語で「上の、別の、後から」という意味を持ち、本来の遺伝情報の「上につく別の遺伝情報」や「後で獲得した遺伝 情報」という意味です。そして、エピジェネティクスによって変化した遺伝情報のことを「エピゲノム」(後天性遺伝情報)と呼びます。

 先天的には同じ遺伝情報、つまり同じゲノム(DNA塩基配列)であったとしても、後天的な環境因子でゲノムが修復され、個体レベルの形質が異なってくるというものです。

 遺伝子の中身は変えられませんが、同じ遺伝情報であっても、環境などに応じ、しなやかで多様に変化させる手段を私たちは獲得してきました。(藤田紘一郎『遺伝子も腸の言いなり』p160

 

  私は、エピジェネティクスによって変化したエピゲノムが、ガンや生活習慣などの発症に関与してくるはずだと考えています。ガンになりやすい食物ばかりを 摂ったり、ガンになりやすい環境に住み続けていると、そのように変化したエピゲノムにより、結果その人はガンになってしまうのではないかと思っています。

  私たちは人それぞれさまざまな環境で生き、飲み食いすることで、体細胞にエピジェネティクスな変化が生じています。私たちの身体のエピゲノムは、まるで自 らの行為を示す「前科歴」のようなものになっていて、不摂生が限界を超えて蓄積された時点で、目に見える形で細胞死や細胞老化が起こり「刑務所行き」となってしまうというわけです。

 逆に良い生活習慣病を続ければ、エピゲノムは身体を若々しく保つように変化し、長寿を全うすることができるのです。(藤田紘一郎『遺伝子も腸の言いなり』p161~

 

藤田紘一郎『遺伝子も腸の言いなり』

どのような環境を選択するかによってヒトの運命は変えられる

この「エピジェネティクス」についての詳しい説明は省きますが、この「エピジェネティクス」を考える上で大切になってくるのは、私たちの運命はあらかじめ遺伝子によって決められているわけではないということです。

むしろ、どのような環境を選択するかによって、運命は変えられるということが、「エピジェネティクス」の研究が進むにつれて分かってきたのです。

このことに関して、東京大学大学院総合文化研究科教授の太田邦史氏は以下のように述べています。 

 

  実際には、生物のいろいろな性質(「表現型」といいます)は、DNAだけで決まっているのではなく、環境と生物との相互作用の中で決定され、それが細胞分 裂や世代を超えて維持されるのです。「生まれ」という基盤が、「育ち」によって影響を受けながら、やがて固定的な表現型を生み出すと考えられるのが、現在 の生物学の常識となっています。エピジェネティクスは、そのような環境要因がDNAの使われ方にどう影響するか、ということを扱う学問なのです。(太田邦史『エピゲノムと生命』 p23

 

さらに筑波大学名誉教授の村上和雄氏は、以下のように述べています。 

 

 昔から「病は気から」という言い方があります。心の持ち方一つで、人間は健康を損ねたり、また病気に打ち勝ったりする――という意味ですが、私の考えではそれこそ遺伝子が関係しているということなのです。

 つまり、心で何をどう考えているかが遺伝子のはたらきに影響を与え、病気になったり健康になったりする。それだけではなく、幸せをつかむ生き方ができるかどうかも、遺伝子のはたらきによると考える学者もいます。

 これは、人間の幸せは生まれつき遺伝子で決まっている、という意味ではありません。幸せに関係すると考えられる遺伝子は、だれの遺伝子にも潜在しているはずです。その遺伝子をONにすればいいのです。いままで眠っていてOFFになっていた遺伝子を起こしてはたらかせる、ということです。 (村上和雄 『生命の暗号』p30~31)

 

村上和雄氏がこのように述べている通り、私たちが生きていくうえで重要なのは、生まれつきの遺伝子にこだわることよりも、どのような環境を選ぶかということであり、また遺伝子のスイッチのON/OFFなのです(このあたりのことに関心がある方は、村上和雄氏が『生命の暗号』や『アホは神の望み』などの著作で詳しく述べていますので、読んでみてください)。

 

ちなみに、前回の記事で腸内フローラと運の関係について述べましたが、自らが生きる環境の選択と腸内フローラの状態(腸内環境)は、幸運を引き寄せることやハッピーな気分で人生を楽しく生きることと関わってくるように思えてなりません。

 

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