生命力を高める「酵素」の働きとは?
当ブログでは腸内フローラ・酵素・ミトコンドリアを中心に、生命力を高める方法について書いていますが、そのうちの「酵素」は人間のからだのなかで「代謝」と「消化」という重要な働きをしています。
また体内に溜まった毒素や有害物質を分解し排出する「解毒」の働きもあります。
ちなみに「代謝」とは、分かりやすくいえば、栄養素を分解したあと、からだの組織や器官を作るために組み立てる働きのことです。
この代謝がきちんと行われないと、細胞がスムーズに生まれ変わらなくなるため、新陳代謝が鈍り、免疫力も低下してしまうのです。そしてそのことが生活習慣病をはじめとした病気を引き起こす原因にもなると言われています。
もうひとつの「消化」は、小腸から吸収出来るように糖質・タンパク質・脂肪の三大栄養素を細かく分解することです。そのため、消化のための酵素は、唾液に始まり、胃や膵臓から分泌される胃液や膵液に多く含まれています。
さらに、体内や細胞内に溜まった有毒物質や毒素を分解するのも酵素の大切な役割のひとつです。
酵素がこのような「解毒」の働きをしているからこそ、有害物質や毒素が体内にある程度溜まっても健康を維持できるのです。
このように酵素の働きには「代謝」「消化」「解毒」という大切な役割があるのです
酵素の代謝の働きとは?
酵素の「代謝」の働きは、私たちの生命を維持していくうえで、特に大切です。
「代謝」とはエネルギーの「生産」と「消費」のことなのですが、分かりやすく言えば、栄養素からエネルギーを取り出したり(異化)、そのエネルギーを使って、骨や筋肉など、からだの組織や器官を組み立てたり(同化)することです。
人間の細胞は「新陳代謝」によって常に生まれ変わっています。そして細胞がスムーズに生まれ変わることこそが、免疫力や生命力を高める秘訣でもあります。
ミクロの存在である酵素は非常に小さく、肉眼では決して見ることは出来ませんが、その新陳代謝を行うために、毎日一生懸命からだの見えないところで働いてくれているのです。
例えば、細胞の修復や、神経やホルモンのバランス調整、代謝の促進など、ありとあらゆる生命活動に酵素は関わってきます。
つまり、糖質・タンパク質・脂質の三大栄養素が原料だとすれば、酵素はその原料を使ってからだを組み立てる大工さんの役割を果たしているのです。
またミトコンドリアが「ATP」と呼ばれるエネルギー通貨を生み出す過程においても、酵素は必要です。
酵素の消化の働きとは?
もうひとつ、酵素の重要な働きとして「消化」があります。
よく食べ物に対して「消化が良い・悪い」といいますが、実は「消化」とは、炭水化物・タンパク質・脂質の三大栄養素を分子レベルにまで細かく分解し、小腸から吸収されるようにすることなのです。
そして、その役割を担っているのがアミラーゼやプロテアーゼ、リパーゼといった消化酵素なのです。
ちなみにアミラーゼはでんぷんを分解する酵素です。また、タンパク質であればプロテアーゼ、脂質であればリパーゼという酵素が働きます。
これらの消化酵素は、主に胃や膵臓から分泌される胃液・膵液に多く含まれており、食物が胃から小腸に到達する間、食べ物を分解するために働いています。
しかし、この消化酵素が普段は食べ物を十分に分解するために働いてくれているのですが、早食いや大食い、寝る前の食事などをしてしまうと、消化酵素が食物を分解しきれない場合があります。
そうなると完全に消化・分解されなかった食べ物は、消化不良を起こし、そのまま未消化物として体内に止まり続け、腸内環境をひどく悪化させてしまいます。
腸は私たちの体の土壌ですので、腸内環境が悪化してしまえば、免疫力は低下していきますし、摂った栄養素も十分に吸収されなくなります。
したがって、そのような消化不良を避けるためには、消化酵素が食べ物をきちんと消化できるよう、普段から早食いや無理な食べ過ぎを避け、少食を心がけながら食べ物をよく噛んで食べることが大切になってきます。
また、生の野菜や果物、発酵食品などの食物に含まれている酵素も、食べ物の消化を助ける働きをしてくれます。例えばパイナップルには、肉を軟らかくすることで有名なブロメラインというタンパク質分解酵素が含まれています。
このように酵素は私たちの体内において、主に「代謝」と「消化」という重要な役割を果たしています。そして、この酵素が体内で活発に働けるような生活習慣を送ることが、生命力を高めることにつながっていくと考えられます。